こんばんは♪
今日は今月の歌舞伎座興業にちなんだ歌舞伎のことばのお話をいたしますので、ひとつ覚えていただけたら嬉しいです(人'v`*)
どこからともなく聞こえる声…
七月大歌舞伎・夜の部の「鎌髭」
海老蔵さん演じる景清が花道から出てきたあたりの場面で、
どこからか一本調子の大声が聞こえてくるのにお気づきの方もおいでかと思いますΣ('0'o)
\あーーーーりゃーーーーーー/
\こーーーーりゃーーーーーー/
\あーーーーりゃーーーーーー/
\こーーーーりゃーーーーーー/
\でーーーっっけえ ーーーーーーーーー/
という声です。
あの声は荒事の主役が動作をする間にかけられる褒め詞の一種で
「化粧声(けしょうごえ)」と呼ばれており、
端役の方々によって発されています(´▽`)
「荒事」に関してはこちらの記事をご参考になさってください(人'v`*)
無理がありますが顔文字を役者だと思ってくださいね
4階の幕見席からでは、下でなにが起こっているのかよくわかりませんので様子を捕捉しますと
①荒事の役者が登場する…
ヾ(。・ω・)ノ
端役「あーりゃーこーりゃー(´0`)」×適宜
②ポーズ決まる\( `ー´)ノ
端役一同「でっけぇーーーー(´0`)」
他にはこんな演目で
『暫(しばらく)』
『寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん)』
『車引』
江戸から残る褒め詞(ほめことば)
先ほど「褒め詞(ほめことば)」という言葉を挙げましたが
これは単に「いいね」「素敵だね」というほめ言葉のことではなく江戸時代の芝居小屋にさかのぼるお話です…
当時、熱心なお客さんや後援者が贔屓の役者の事を
お芝居の最中に大いにほめたたえ
役者はそれに応えて礼を述べる、というならわしがあったのだそうです(人'v`*)
そこから発展して『今日は褒め詞デー』というような催しもあったようですが
なんだか現代の歌舞伎の感覚ではイメージするのが難しいですね(ノv`*)
そんな褒め詞から生まれて現代まで残ったのが
「あーりゃーこーりゃー」「でっけえー」
をはじめとする化粧声なのですね。
当時の團十郎がものすごく立派な荒事の拵えで
\ど、どーーーん/
と現れた様子を見て当時の人々は
でぇっけぇーーーー!!!!!Σ('0'o)
と思ったのかなあ、と思うとなんだかその頃の新鮮な気持ちが伝わってくるようで嬉しくなってきますね。
それでは今日はこのあたりで失礼いたします(人'v`*)