歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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八月をふりかえり…

早いもので今日で八月も終わり…昼間の日差しは相変わらず強いものの吹く風には秋の気配がありますね。

特に今月は上演期間が短かったため、千穐楽から月末までの日程がかなり短く感じられます。

 

ひと月をふりかえってみて、私の中で思い出深く残るお芝居といえばやはり「廓噺山名屋浦里」です(n´v`n)♡

その名を世に轟かせる傾城が一瞬にして一人の田舎娘に戻る…という場面はその仕掛けのおもしろみもさることながら、

決して目には見えない本来のこころが舞台のうえに映し出されていたようで胸を打たれました。

それこそまさに言葉の持つ力であり、落語ならではの魅せ方なのでしょうね。このお話の鶴瓶さんの落語をぜひ聞いてみたいと思いました。

 

大好きな勘九郎さんが演じられた酒井宗十郎も、涙が出るほど良い男でした…!
あれほどの美女を前にしても一度もなびくことのない心にこそ惚れた、浦里の気持ちがわかるなぁと泣けてきてしまったのでした。これ以上ないハッピーエンドだなと思います。

 

歌舞伎を見るときには遊女の役を記号的に捉えがちになってしまうのですが、それぞれの心の中に過去や背景があるのだと思うと、見え方も変わってゆきそうです。

こうして芝居によって視野が広がり、どんどん芝居がおもしろくなっていくのはこれ以上ないほど幸せなことです(n´v`n)

 

とにかく、中村屋ファンにはたまらぬ一幕でしたね。何度でも見たかったです。

近いうちの再演、そして
シネマ歌舞伎化を切望しています!!

 

実は今月は歌舞伎座以外でも、様々な場所で勉強会や自主公演がたくさん行われていました。

察知するのが遅くなってしまい残念ながらどれにも出かけることができませんでしたので、来年こそはと目論んでおります。

 

今月の歌舞伎座は新作歌舞伎が多かったこともあり、いつもとは趣向を変えてお出かけ情報などを中心にお話してみましたが、こちらも大勢の方にお読みいただけたようで大変嬉しく思っております。

また折にふれ、いろいろなお話をしてゆきたいと思いますのでよろしくお願いいたします(´▽`)

 

さぁ来月はどんな芝居が待っているのでしょうか、楽しみに今夜は休みたいと思います。

おやすみなさいませ(人'v`*)

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