歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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歌舞伎座タワーのスタジオアリス歌舞伎写真館で隈取化粧体験!その二

先日、歌舞伎座タワーのスタジオアリス歌舞伎写真館のお話をいたしました!

今日はいよいよ実際にすえひろが体験してきた、隈取化粧体験プランのお話をしたいと思います(*´艸`)

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洗顔からスタート

まずは自分のメイクを落とすところからスタート!

すっぴんで来店しなくても大丈夫ということでした。女性にはありがたいですね(人'v`*)

メイク落としが完了したら鏡の前に座り、いよいよメイクの方に顔をしていただきます。

羽二重を装着

歌舞伎役者が実際にかつらの下に使っている羽二重と呼ばれる布をおでこにぴったりと当てて髪の毛をしっかりおさえます!

羽二重を載せられている自分の姿を見ながら、松也さんが徹子の部屋で

「僕は髪の毛の量が多すぎて羽二重では間に合わず、水泳帽を被っています」

とおっしゃっていたことを思い出し、その毛量の度合いを実感しました(*´艸`)

羽二重は、ずれないようマスキングテープのようなものでがっちりと固定されます。

ここでこめかみにハリを持たせて結構なつり目に調整しているようでしたΣ('0'o)

眉毛のない顔に!

白粉をのせるまえに、油で肌を整えるようです。

油を手で伸ばして顔の細かいところまで広げていただくのですが、これがマッサージのようでとても気持ちがよかったです(n´v`n)

そしてその後、眉毛を眉潰しというものでぺったりと撫でつけ、上から肌色で塗り込んで一度消してしまいます!

この人相が、非常に恐ろしかったですね…(・_・;)

獅童さんが演じてらしたピンポンのドラゴンを思い出しました。

もちろん眉毛を全部剃ったりはしませんし、体験後減ることも特になかったので、検討中の方はご安心くださいね(´▽`)

ひんやり気持ちのいい白粉

油を塗りこみ、眉を潰し、ようやく白粉を塗っていただきます!

ここに至るまでの工程がいろいろと大変なのだなとたいへん勉強になりました(・・;)

 

目を閉じて、水で溶いた白粉を刷毛でサッサッと首のあたりまで広げられ…

なんだかひんやりとしていて気持ちのよいものでしたよ(n´v`n)

お化粧されながらぐっすりと寝てしまう小さい頃の勘九郎さんの映像がテレビでよく使われていますが、あのようなことも納得の心地よさです。

ここではまだ呪怨状態ですが、この段階で元の顔は消え失せます。

いよいよ隈を取ります

まず最初にだけを塗った時には随分広い範囲を赤くするんだなぁと驚きましたが、上からを入れることで納得のバランスに!口を割ることでぐっと歌舞伎らしさが出てきます!

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鼻の周りを赤で大きく囲むことで獅子の動物らしさをあらわしているのだそうです。鼻の下にもちょこっと赤が入っていますね。

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目の周りを仕上げ、立派な眉をいれていただきました!

赤と黒を入れる時には線の端を少しずつぼかしていくようです。本来は顔の筋肉に沿って入れるものなので、役者によっては指で隈を取る方もおいでですよね(´▽`)

 

口角をグッと下げて描くことを「口を割る」というそうですが、口を割ってからは自分で思っている表情と鏡に映る表情が全然違うのでとても不思議でした!

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この写真はくわっとしているように見えていますが、実は笑顔なんですよ(*´艸`)

撮影はサクサク終了

顔が完成したら、普通の服に隈取というミスマッチないでたちでスタジオに移ります。

スタジオへのドアは揚げ幕になっているという粋なはからいにときめきます!

緑の背景の前に着席してカメラマンの方による撮影が始まると、モニターの中には既にかつらと衣装の枠組みが!

そこに顔を合わせて撮影し、どのような具合か都度見せていただけるので出来上がりが想像しやすく安心です(n´v`n)

マイ押し隈のサービス

撮影の最後には、なんと自分の押し隈をしていただけるんです…!!

押し隈というのは歌舞伎役者が本番後に隈取を手ぬぐいに押し当てて魚拓のように写し取るもので、御贔屓の方などに贈られる大変貴重なものであります。

これは自分の顔を映しただけの布なんだぞとわかっていながら、なんだか大切な物のように思え…私はつくづく歌舞伎バカだなぁと思いました(ノv`*)

隈取とお別れ

撮影が終了したら、隈取を落とします!

コールドクリームでだいたいの化粧が拭き取れたら、残りはクレンジングで細かいところの化粧を落とします。

最後はホットタオルでさっぱりと拭き上げ、隈取体験は終了です。化粧水などの肌を整えるものはお借りできました。

隈取に目が慣れてきていたところなので、見慣れたはずのすっぴんが異常にさっっっぱりした顔のように感じられ不思議です。

ここまでの所要時間はだいたい一時間ほどでした(´▽`)

大満足の仕上がりに!

この隈取化粧体験プランのチラシを初めて見たときは内心、

かつらと衣装は合成…強烈なおもしろ写真になるのではなかろうか…(・_・;)

と思って顔交換アプリ的な仕上がりを想像していたのですが、さすが松竹監修

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想像のはるか上をゆく仕上がりです!

かつらと衣装は白の親獅子赤の子獅子の好きな方を選ぶことができます。

 

舞台写真と同じ2Lサイズの写真と、

押し隈、待ち受け画像がついて税別5800円

(9月末まではキャンペーン価格の税別4800円です)

お化粧中は自由に自撮りをできるので、普通の服装に隈取というなんとも言えぬトリッキーな写真が撮れます(*´艸`)

 

データを軽くしようとしたためにざらざらの写真ばかりになってしまってあまり参考にならないかもしれませんが、この値段で松竹監修の隈取を体験できるというのは本当にオススメですよ!

熱心な歌舞伎ファンの方の中にも、実は隈取をしてみたい…という願望をお持ちの方は大勢おいでではないでしょうか。

かくいうこのすえひろも予約を取るまでは非常に恥ずかしかったですが、スタジオアリスの方々は皆さま本当にご親切で不安も吹き飛び、勇気を出して来てみてよかったなと思いました。

ひと笑いの種に、ご家族やお友達とぜひお出かけくださいね(人'v`*)

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