歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。 歌舞伎歴10年の20代。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【12日放送】歌舞伎アニメ カブキブ! 六幕目「それ つらつらおもんみれば……」をおさらい!

毎週木曜日深夜2:28よりTBS他にて放送されている

アニメ「カブキブ!」 

カブキブ!によって歌舞伎に興味を持たれる方が爆発的に増えることを願いまして、
アニメファンの方々に向け各話の内容から歌舞伎の演目などをごくごく簡単にご紹介してゆきたいと思います。

どうぞお手柔らかにお願いいたします(人'v`*)

なお、このブログは諸事情により実際のアニメの画像などを載せられませんので、適宜検索などしていただければ幸いです!

六幕目「それ つらつらおもんみれば……」 

無事に学園祭での公演場所も確保することができ、歌舞伎同好会の活動は盛り上がってきました。しかし黒悟ととんぼは学園内で、先日高齢者施設で上演した歌舞伎の感想を耳にしてしまいます。

それは「つまんない」「退屈」「意味不明」といった、残酷なものでありました…

歌舞伎はつまらない?

今回は歌舞伎ファンとしては心をえぐられるものがありました。。

発表会を見ていた同級生が抱いていた感想は

「わかんないことがおおい」「退屈」「つまんない」といったもの。

 

これは正直な反応だと思います。

 

しかしわかりやすくするために「壊し過ぎたら歌舞伎ではない」

でも「壊さないと伝わらない」

「」はすべて6話のセリフから拾った言葉ですけれども、全てが的を射ていてもどかしいものです。

 

「説明はなるべくしたくない」という黒悟の思いもとてもよくわかります。歌舞伎を好きだからこそそのように思うのかもしれません。
自分自身も、こうしてブログを書いていること自体がなんだか野暮ったくていやだなぁと思ってしまう節もなくはありません(。´_`。)

 

しかし、歌舞伎のおもしろさは見てみればわかります、おもしろいんですとにかく見てください、というのも少し無理があるのではないかとも思うのです…

 

蛯原が言っていた

「分からないやつに見てもらおうとは思わない。

退屈と感じるなら、それは観客の勉強不足だ。

歌舞伎はただの演劇じゃない。400年の歴史を持つ伝統芸能なんだ」

というセリフ。

これもまた歌舞伎の一面として真理なのかもしれませんが…どうなのでしょうか。

 

大好きな歌舞伎をみんなに好きになってもらいたい、親しんでもらいたい。

それだけなのに高いハードルがいくつもありますね(。´_`。)

歌舞伎ファンとしても、非常に悩ましいテーマを突き付けられた回でありました。。。

屋号

黒悟たちは、それぞれの屋号を決めることにしたようでしたね!

歌舞伎の屋号には「中村屋」「高麗屋」「播磨屋」などいろいろとあります。

 

江戸時代の歌舞伎役者は一般庶民よりも低い身分に位置づけられていたため、公に苗字を名乗ることを許されていなかったのだそうです。そのため、苗字に代わるものとして屋号が使われていたといいます。

それぞれの屋号の由来は、出身地であったり商いであったりさまざまです。

 

 

勘三郎さんたち中村屋ファミリーが有名なために中村とつく歌舞伎役者はみな「中村屋」なのではないかとお考えの方は多いかと思いますが、実はそうではないのです。

また親子であっても屋号が違う場合もあり、初めての方にはなかなか難易度が高いものです。

それぞれの屋号を知るには「かぶき手帖」が大変便利ですので、この書を手に歌舞伎座へ出かけてみてくださいね!

かぶき手帖 2017年版

かぶき手帖 2017年版

 

花満先輩は花峰屋(はなみねや)、芳先輩は糸屋というように、それぞれにゆかりの言葉をうまく取り入れて屋号を決めていましたね!とても楽しそうな時間でした。

 

 

余談ですが、末廣屋という屋号がかつて存在していたそうです。
このすえひろも屋号に憧れ、ひそかにURLに織り交ぜておりますよ(*´艸`)

 

「それ つらつらおもんみれば……」

今回のタイトル「それ つらつらおもんみれば」は「勧進帳(かんじんちょう)」という演目から取られた一節のセリフ。

 

勧進帳のざっくりとした内容は、

いろいろあって兄・源頼朝に追われている源義経を、富樫という人の守る厳しい関所が待ち受けていました。

忠臣の武蔵坊弁慶は修行の山伏一行のフリをし、大切な義経を荷物持ちの剛力に見せかけ、なんとか関所を通り抜けようとするのでした

…といったようなものです。

 

阿久津が黒悟の前で突然朗々と語りだしたのは「それつらつらおもんみれば」の後に続く弁慶の台詞ですが、これ以前の歌の部分に内容のヒントがあります!

 

 

長唄

もとより、勧進帳の、あらばこそ。
笈の内より、往来(おうらい)の、巻物一巻取りいだし、勧進帳と名付けつつ、
高らかにこそ、読み上げけれ。

 

つまり…

富樫から「あなたたち、お寺を建てる寄付のために来たんですよね?じゃあ勧進帳持ってるんでしょう。見せてくださいよ」

と言われて

(マズい、そんなもの持ってない…これはマズい…)

と思った弁慶が、

機転を効かせて往来の巻物(パスポート的なものです)を広げ、さも勧進帳も持っているかのように読み上げた…

という場面なのであります(´▽`)

 

この部分は勧進帳の大きな見どころのひとつです。

それをしっかりと暗記し、体に入っている阿久津くん。ただ者ではありませんね…!

 

 

個人的には

歌舞伎「せまじきものは宮仕えじゃなぁ」

現代語訳「マジ社畜」

で大笑いしました(´▽`)

 

次回は「暫く、暫く!」

黒悟の書いた脚本がどんなものなのか気になります。放送が待ち遠しいですねヽ(。>▽<。)ノ

これまでの放送

序幕「こいつぁ春から」

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二幕目「いとしと書いて藤の花」

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三幕目「知らざぁいって聞かせやしょう」

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四幕目「待った待った一番待ってもらおうか」

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五幕目「とざい 東西!」

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