歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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やさしい弁慶上使 その一 弁慶の過去にドラマあり

ただいま歌舞伎座で上演中の六月大歌舞伎

昼の部から「御所桜堀川夜討」のお話を少しばかりしたいと思います。

何らかのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)

元は人形浄瑠璃

御所桜堀川用夜討(ごしょざくらほりかわようち)は、全五段にわたる人形浄瑠璃の演目です。

1737年(元文2年)に大坂の竹本座で初演されています。

現在歌舞伎で上演されているのは三段目にあたる部分で、弁慶上使(べんけいじょうし)という通称で知られています。

豪傑の弁慶にも恋の思い出が

・女性と契らなかった
・一度も泣かなかった

といった数々の逸話を残している豪傑の弁慶。

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※イメージ

 

そんな弁慶に

一度だけ恋した過去があった

一度だけ大泣きしたことがあった

といったギャップを設定し、ドラマの軸としています。

 

荒事の雄々しい出で立ちで現れた弁慶が片肌を脱ぐと、かつて一度だけ契ったおわさと対となる赤い振袖の襦袢が出てくる…

ほんのりと初恋の香りを漂わせつつも、我が子を手にかけた現実を前にして赤い袖を手においおいと泣く…

なんとも切なく色気を感じる演出ですよね。゚゚(´□`。)°゚。

 

物語にややわかりにくいところがあるかと思いますので、明日補足などをお話したいと思います!

 

 

 

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