ただいま歌舞伎座で上演中の八月納涼歌舞伎!
第一部「刺青奇偶」について少しばかりお話いたします。
なんらかのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)
読み方にびっくり
「刺青奇偶」と書きますから「いれずみきぐう」と読みたいところですけれども、
こちらは「いれずみちょうはん」と読みますΣ('0'o)
どうしても博奕(ばくち)がやめられないという悲しい性分を持った男・半太郎と
妻のお仲の夫婦愛を描いた物語ですけれども
この”博奕好き”を暗示するのが「ちょうはん=丁半」との読みであります。
丁半(ちょうはん)というのは、
時代劇などでもよく見る二つのサイコロを使った賭博のことです。
江戸時代から、博奕といえば「丁か半か」と代名詞のように使われています。
ルールとしては、
器に入れて振った二つのサイコロの目の合計が
丁(偶数)か、半(奇数)か
ということを予想するものです。
これは丁ですよね!
たしか義経千本桜の『木の実』で、
いがみの権太の息子が「二六の丁だ」などと言う場面があったと思うのですが、
二と六の目を足して八だから「丁」だという意味だったのかなぁと思います(´▽`)
この丁半の賭博の形式が整ったのは江戸時代の中期から後期に、
博徒が賭場を開いてお客さんを集めるようになったことからだそうです。
丁の目が出たら丁と予想した方が賭場の手数料を差し引いて、半へ賭けた方の駒を貰えたようです。
もうけの計算がすえひろの数字に弱い頭では良く分からなかったので、お恥ずかしい限りですが割愛いたします(ノv`*)
賭場でサイコロを入れた器をのせるために使っていた敷物を「盆茣蓙(ぼんござ)」と呼んだそうですが、
すばやくもうけの計算ができない人のことを「盆暗(ぼんくら)」と言っていたのだといいます。
つまりはすえひろがまさしくぼんくらであるということであります、情けなくも愉快な気分です(*´艸`)