歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。 歌舞伎歴10年の20代。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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やさしい野晒悟助 その一 五代目菊五郎のために

ただいま歌舞伎座で上演中の

歌舞伎座百三十年

六月大歌舞伎!

夜の部「野晒悟助」は菊五郎さんの粋でいなせな男ぶりに胸が熱くなります!

大変貴重な演目ですので、この機会に少しばかりお話いたします。

芝居見物の楽しみのお役に立てればうれしく思います!

歌舞伎座では20年ぶりの上演

野晒悟助(のざらしごすけ)

大政奉還が目前に迫った1865年(慶応元年)のお正月に、

江戸は市村座で初演された演目であります。

初演時の外題は「鶴千歳曽我門松」といいました。

「鶴千歳」やら「曽我」やら「門松」などなどお正月らしいモチーフが満載ですね。

 

この狂言は幕末を中心に活躍した名作者の河竹黙阿弥が、

当時売り出し中であった若手花形役者・市村家橘のために書いたもの。

 

二人の美しい娘に惚れられてしまう希代のモテ男でありながら

嫌味もなくスッキリとしてとにかくカッコいい、男の中の男!

というイメージを印象づけて、家橘の役者ぶりをいっそう引き立てました。

 

実はこの市村家橘こそ、九代目團十郎とともに「團菊」と並び称された

粋でいなせな明治の名優・五代目尾上菊五郎その人であります!

 

五代目尾上菊五郎

江戸の市井の人々を描いた世話物の名作者である黙阿弥とのタッグも多く、

明治時代になっても江戸の街を闊歩していた江戸っ子の風情を

歌舞伎の世界に色濃く残した方です。

 

当代菊五郎さんのしびれるようなかっこよさを堪能しながら、

激動の幕末・明治に思いを馳せる…というのも味わい深いものがあります。

 

さて、この浮世絵は野晒悟助を描いたもの…

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歌川国芳「国芳もやう正札附現金男 野晒悟助」(ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしの国貞)

 

しかしながら、五代目菊五郎の役者絵ではありません。

詳しくは次回お話したいと思います!

 

参考:歌舞伎登場人物事典/新版歌舞伎事典

歌舞伎登場人物事典(普及版)

歌舞伎登場人物事典(普及版)

 
新版 歌舞伎事典

新版 歌舞伎事典

 

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