歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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夜の部(Aプロ)を見てきました 2018年12月

先日初日を迎えた十二月大歌舞伎

今回の夜の部はAプロ・Bプロの2パターンあり、

さっそくAプロを拝見してまいりましたので、

感じたことの備忘録としてひとつ記しておきたいと思います。

 

女形で最も難しい役の一つ「阿古屋」を、Aプロでは人間国宝である玉三郎さんが

Bプロでは20代、30代の若手女形梅枝さん・児太郎さんが

日替わりでお勤めになるという大変珍しい趣向です。

 

阿古屋は舞台上で琴、三味線、胡弓の三曲を実際に演奏しながら

複雑な心情を芝居で表現するという難役で

今月の上演が始まるまでお勤めになっているのは玉三郎さんだけというものでした。

 

どれほどの難役であるかということは

先日ニュースウォッチ9にて特集されていたものが記事になっています。

www9.nhk.or.jp

 

玉三郎さんの阿古屋にはもはや言葉を並べる必要もないほどに圧倒されました。

この素晴らしい舞台が目の前でまさに伝承されていく日々に立ち会えることがうれしく、

私たちの阿古屋を見る目や耳も同時に育てていただいているような…

そんな思いに浸っておりました。

 

梅枝さん、児太郎さんがお勤めの「二人藤娘」を拝見していて

やはり素晴らしい女形さんを見られるというのは歌舞伎の醍醐味だなあ

本当に20年後が楽しみだなと心の底から思います。

今月の幕見席

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