なんと、人気アニメ「おそ松さん」が
歌舞伎とコラボするというニュースを目にしました!
この「おそ松さん」、大人気らしいということはなんとなく見聞きしているもののどのような作品なのかがわからず調べてみました(人'v`*)
おそ松さんファンの方には足りないご説明で申し訳ありませんが、歌舞伎ファンの皆さまに少し伝わればうれしく思います。
おそ松さんとは
赤塚不二夫さんの生誕80周年を記念して作られたアニメとのこと。
赤塚不二夫さんの漫画「おそ松くん」に出てくる六つ子が大人になり、ニートとして共に暮らしているというお話なのだそうです!
なるほど、それで「さん」という敬称がついているんですね。納得しました (´▽`)
舞台化されるなど、女性を中心に一大ブームを巻き起こしているようです。
歌舞伎&おそ松さん
今回の歌舞伎コラボ商品では、六つ子のおそ松・カラ松・チョロ松・一松・十四松・トド松がそれぞれ歌舞伎の役柄に扮しているという、たのしい趣向です。
それぞれのイメージカラーに合わせたデザインとなっているようですね!
アニメには疎いのですが歌舞伎は好きですので、アニメファンの方でここにたどり着かれた方のためにそれぞれの役柄をざっくりとお話したいと思います(人'v`*)
長男・おそ松
題名:『連獅子』
役柄:仔獅子の精
ひとりの役者が前半では人間として、後半では伝説の動物・獅子へと変化する舞踊の演目です。この振れ幅の大きな踊り分けが、役者の技の見せどころです!
長い毛をぶんぶんと振る「毛振り」呼ばれる場面は、ザ・歌舞伎というイメージでとても有名ですよね。
おそ松は無邪気なキャラクターとのことですから、獅子の出で立ちで蝶や牡丹の花と戯れるようすはファンの方にはたまらないものがあるのでしょうか(´▽`)
次男・カラ松
題名:『助六由縁江戸桜』
役柄:助六
とても簡単にご説明しますと、江戸一のモテ男・花川戸助六が江戸の「粋」をこれでもかというほど見せつける演目です。
カラ松というキャラクターはすごくナルシストなのだそうですね、この上なく素晴らしいキャスティングです!見事としか言いようがありません!
三男・チョロ松
題名:『菅原伝授手習鑑』より車引
役柄:松王丸
本当に簡単にご説明しますと、菅丞相(菅原道真がモデル)に仕える三つ子の兄弟が仲間割れしてしまった、という場面です。
「車引」はストーリー云々よりも様式として楽しむ場面なのですが、この前後の物語では涙を絞る悲劇のドラマが繰り広げられ、三大狂言として知られている名作です。機会があれば是非ともご覧いただきたいなと思います!
一途に菅丞相への忠義を誓う梅王丸・桜丸と、敵方に仕えながらも胸にある思いを抱えている松王丸との対立が明確になる場面です。
チョロ松は常識的で真面目・自身の立場をしっかりと見据えた人物とのことですから、これもまた非常にマッチしています!驚きですΣ('0'o)
四男・一松
題名:『義経千本桜』より四の切(川連法眼館)
役柄:源九郎狐
親狐を鼓にされてしまった子狐が主人公です。ある人物に化けてまで寄り添い続けた大切な鼓が、ようやく自分の手に入ることになって大喜びする場面です。
これもまた、この場面に至るまでに様々な悲劇が展開する名作で三大狂言の一つに数えられています。機会があればぜひご覧いただきたいお芝居です!
皮肉屋だという一松の性格と源九郎狐の共通点はよくわかりませんが、ウィキペディアによれば猫好きとのことですね!動物繋がりということなのかもしれません。
お好きな方はピンとくるのかもしれませんね、ぜひ教えていただきたいものです(n´v`n)
五男・十四松
題名:『一條大蔵譚』
役柄:一條大蔵卿
様々な思惑渦巻く源平の世が舞台。とんでもない阿呆に見えた大蔵卿が実は…!という見どころたっぷりの演目です。
十四松はハイテンションな天然ということですから、大蔵卿にぴったりですね!
しかし本物の大蔵卿は作り阿呆、わけあってアホのふりをしています。十四松がお好きな方は、ぜひとも秀山祭九月大歌舞伎・昼の部「一條大蔵譚」をご覧になってみてくださいね(´▽`)
六男・トド松
題名:『金閣寺』
役柄:雪姫
本当にざっくりとご説明しますと、わけあって捕らわれ木に縛り付けられてしまった雪姫が、一縷の望みをかけて繰り出した秘技によって見事脱出&本懐を遂げるという、目に美しく楽しい仕掛けが満載の素敵な演目です!
甘え上手というトド松は、唯一女形を勤めていますね。可愛らしさの中に、芯の強さを秘めた雪姫という役柄はぴったりかもしれません(*´艸`)
近日発売です!
発売日は9月16日(金)~
歌舞伎屋本舗や映画館などで販売されるそうですから、おそ松さんファンの皆さまぜひゲットなさってくださいね!
そして、これをきっかけとしてぜひとも歌舞伎座に足をお運びくださいヽ(。>▽<。)ノ