ただいま歌舞伎座で上演中の…
中村橋之助改め八代目 中村芝翫 襲名披露
中村国生改め 四代目中村橋之助
中村宗生改め 三代目中村福之助 襲名披露
中村宜生改め 四代目中村歌之助
芸術祭十月大歌舞伎!
前回はは四代目歌右衛門という名優が成駒屋の屋号を用いはじめたところまでお話しましたよね(´▽`)
今日はその次の代の芝翫についてお話したいと思います。今月の舞台に通ずる重要な方です!
江戸歌舞伎を伝える名優・四代目芝翫
四代目歌右衛門の養子もまた大変人気のあった名優で、文政13年(1830)~明治32年(1899)という江戸から明治への動乱の時期を生きた方でした。
8歳のころに四代目歌右衛門に養子に入り、翌年には初代中村福助を名乗っています。
当代芝翫さんのお兄さんである福助さんの初代が見つかりましたね(´▽`)
その後、30歳で四代目芝翫を襲名することになります!
錦絵のように立派で古風な容貌に色気と愛嬌を兼ね備え、江戸歌舞伎の古風な美しさをそのままに伝える名優でしたが、明治への近代化の波には取り残されてしまったようです。
しかしこの方が残した古風で美しい様式は舞踊・時代物・実悪・敵役など多岐にわたり、後世に大きな影響を与えたといいます。
今月の熊谷陣屋は芝翫型で!
数ある当たり役の中には、ちょうど今月新芝翫さんが演じる「一谷嫩軍記」の熊谷があります!
四代目芝翫はこの熊谷の役に「芝翫型」を残しており、今回の襲名披露ではその芝翫型で演じられることを芝翫さんが既にインタビューで表明なさっていますねヽ(。>▽<。)ノ
「芝翫」という名の役者が芝翫型の熊谷を歌舞伎座で演ずるのはこれが初めてとのこと。
当代芝翫さんはこの芝翫型の稽古にあたって苦労をなさったようです。このインタビュー記事に詳しく書かれていましたので、ぜひお読みください(人'v`*)
四代目芝翫の生み出した芝翫型ということは、江戸歌舞伎の美しく古風な様式を現代にいながらにして堪能できるということ…!
どうやら元の文楽の幕切れに忠実な型のようで、私自身先日文楽の「熊谷陣屋」を見たばかりなので見比べてみるのが本当に楽しみです。
江戸時代ににタイムスリップしたような気持ちで、じっくりと拝見したいと思います(n´v`n)
このまま歴代の歌右衛門全員をたどっていくと主旨を見失ってしまいますので、次回は少しスピードアップしてお話しますね(ノv`*)
それでは今日はこのあたりで失礼いたします…