歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【14日放送】歌舞伎アニメ カブキブ! 二幕目「いとしと書いて藤の花」をおさらい!

毎週木曜日深夜2:28よりTBS他にて放送されている

アニメ「カブキブ!」

想像以上にマニアックな仕上がりで歌舞伎ファンの間でも話題が広がっているようです!

このアニメ、歌舞伎ファンにはたまらないワクワク感があるのですが、

歌舞伎を一度もご覧になったことのないない方にとってはよくわからない箇所もたくさんあるかもしれません。

 

カブキブ!によって歌舞伎に興味を持たれる方が爆発的に増えることを願いまして、

アニメファンの方々に向け各話の内容から歌舞伎の演目などをごくごく簡単にご紹介してゆきたいと思います。

どうぞお手柔らかにお願いいたします(人'v`*)

 

なお、このブログは諸事情により実際のアニメの画像などを載せられませんので、適宜検索などしていただければ幸いです!

二幕目「いとしと書いて藤の花」

14日放送の二幕目は、

歌舞伎同好会設立のために仲間集めに奔走する来栖黒悟

梨園御曹司の蛯原仁から厳しい言葉を浴びせられてしまうところから始まります。

それでも諦められない黒悟は、先輩の浅葱芳丹羽花満のもとへと向かい…といった筋立てでした。

幻想的な藤の精の舞

今回のタイトル「いとしと書いて藤の花」は

藤娘(ふじむすめ)という長唄舞踊の詞章から取られたもの。

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満開の藤の花の中で、藤の花の精が恋する女性の心模様を舞い踊るという

うっとりしてしまうほど美しい舞踊演目であります…(n´v`n)

 

「いとしと書いて藤の花」という詞章の意味は、

個(とお)並べて、の字で貫くと藤の花に見えるということと

「愛しい」という意味を合わせた言葉遊びなのです(人'v`*)

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恥ずかしながら描いてみました…こんなものでお分かりいただけますでしょうか…(ノv`*)

 

”丹羽先輩が藤棚で竹刀を担いで踊っていた”というエピソードは、

藤の精が藤の花の枝を肩に担いで登場する、この演目の冒頭部分のことであります。

会話の中に出てきた「道成寺(どうじょうじ)」「鷺娘(さぎむすめ)」というのはいずれも、女形の代表的な舞踊演目の題名です。

たくましくても問題なし!

先輩はとても心配していましたが、ごつくても大丈夫!

歌舞伎の女形の方々は、女性並みに華奢な方ばかりというわけではないのです。

衣装も鬘も重くて見た目以上にハードな女形は筋力も体力も必要。

なんと、ラグビー部ご出身の方もおいでなのですよ(*´艸`)

男性も独特の体の使い方と芸の技でもって、どこからどう見ても可憐な女性としか思えないような姿に変身してしまいます。すごいことですよね!

いわゆるオネエと呼ばれる方ばかりというわけでもありませんので、その点はどうぞ誤解なされませぬよう(´▽`)

 

お話の中で再三話されていたイヤホンガイド字幕ガイドに関してはこちらのサイトをご覧ください。

イヤホンガイド

 

余談ですが、

演劇部のスター的存在の先輩・浅葱芳(あさぎかおる)さんの「」の字も、歌舞伎にちなんだもの。

何を隠そう私・芳川末廣も苗字の部分に一文字使用しております!

ご興味をお持ちの方は、ぜひお調べくださいね(人'v`*)

 

黒悟くんたちはいよいよ、実際の歌舞伎の舞台を見に行くことにしました。

おそらく平成27年 三月大歌舞伎「通し狂言 菅原伝授手習鑑」夜の部がモデルになっているのではないかなぁと思います。

来週はこの演目についてお話できそうですね!

 

それにしても、黒悟くんとは本当に話が合いそうな気がします…。

人手が足りなければいつでも参加しますよ!と申し出たいところです。

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