ただいま歌舞伎座にて上演中の七月大歌舞伎!
夜の部「駄右衛門花御所異聞」は海老蔵さんとご子息のカンカンこと勸玄君の宙乗りで大きな話題となっていますね。
今日はこのお話のキーパーソンであります日本駄右衛門について少しばかりお話いたします(´▽`)
秋葉権現廻船語の日本駄右衛門
駄右衛門花御所異聞は有名な大泥棒日本駄右衛門を中心として繰り広げられる物語です。
日本駄右衛門といえば白浪五人男のリーダーというイメージですけれども、
この駄右衛門花御所異聞は白浪五人男ではなく
『秋葉権現廻船語(あきばごんげんかいせんばなし)』という別の演目が基になっています。
歌舞伎登場人物事典を見てみますと項目が分かれていますので、
ここでは『秋葉権現廻船語』の項の記述などを中心としてお話します(人'v`*)
東海道を荒らしまわった実在の男
日本駄右衛門は延享年間に実在した、
東海道を荒らしまわった大泥棒がモデルとされています。
本名を浜島庄兵衛(はましましょうべえ)というこの男は、
尾張藩の家臣であったお父さんから若くして勘当され、
遠江の天竜川あたりを拠点としてグレ仲間とつるみはじめたのだそうです。
その後東海道筋で夜盗を働いては200人もの盗賊団を従える親分に成長Σ('0'o)
日本左衛門と異名をとり、暴れまわっていたようです。
しかしそんな悪事も長くは続かず、
年令二九歳、丈(たけ)五尺八寸ほど、色白く、鼻すじ通り、顔おもなが……
という人相書きをもってお尋ね者とされてしまいました。
昔の人にしてはかなり身長が高く、顔立ちも良さそうで、それなりに良い男だったのではないかと思われる人相書きですね!
そして遠州に派遣された江戸の火付盗賊改 徳山五兵衛が日本左衛門の一味全員を逮捕!
日本左衛門本人は京都まで逃れていたものの京町奉行所へ自首し、
引き回されたうえ処刑された…と伝わっています。。
そんな日本左衛門がいつも携えていたといわれるのが六尺の神棒。
このアイテムをお話に取り入れたのが、『秋葉権現廻船話』なのだそうです。
確かに駄右衛門花御所異聞でも、盗み出した三尺棒が駄右衛門にとっての重要なアイテムとして登場していましたね!
本名の浜島庄兵衛も
・日本駄右衛門
・玉島幸兵衛
の二役に分ける発想に活かされているようです。
こんなことを知ってしまうともう一度見たくなってきてしまいます(*´艸`)
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