日印文化協定締結60周年である今年、
芸術祭十月大歌舞伎の昼の部で「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」なる新作歌舞伎が上演されるのだそうですΣ('0'o)
恥ずかしながらマハーバーラタというのはなにやら耳慣れぬ言葉でしたので、少しばかり調べてみました。
マハーバーラタとは?
「マハーバーラタ」というのは古代インドの叙事詩で、
紀元前のはるか昔から人々によって口伝されていた王族の戦いのお話が4世紀ごろにまとめられたものだといいます。
18編10万頌にも及ぶ長い長い詩句ですがインドでは誰もがその筋を知っているのだそうです。
かっこいい題名は「バラタ人の戦争を物語る大史詩」という意味で、漢字では「摩訶婆羅多」とも描くとのこと。
なんだか般若心経の一節のような雰囲気ですね(*´艸`)
お話そのものは
バラタ族に属する2つの王族・クルー族とバーンドゥー族が仲たがいをし、18日間にわたる大きな戦争の末、バーンドゥー族が勝利する…
という戦争の物語ですが、
その間に神話、伝説、宗教、哲学、道徳、法制、社会制度などの様々なエピソードを含んでおり、
インドの宗教や哲学の原点になっている大切なものなのだそうです。
そんな「マハーバーラタ」の挿話はアジア各国に伝播して多くの芸術文化を生んできました。
中国を経由してこの日本にも伝わっており、仏典に取り入れられたりと様々なアレンジで私達の文化に根付いているようです。
中でも「リシュヤシュリンガ(一角仙人)物語」はなんと「歌舞伎十八番の内 鳴神」の原型とされています!
間接的にではありますが「マハーバーラタ」は古くから歌舞伎と深い縁のある物語だったのですね。
菊之助さんはこの「マハーバーラタ」をどのようなアレンジで歌舞伎に落とし込むのでしょうか。
鳴神もかつては新作の歌舞伎であったように、
数十年後「マハーバーラタ戦記」が平成の時代に生まれた定番の歌舞伎演目になっていたら…と思うと
歴史的場面に立ち会ってしまうかもしれないぞと猛烈にワクワクしてきます…!
古典歌舞伎ももちろん素晴らしいものですが、
新作歌舞伎が次々に生まれるのはとても良いことだなぁと感じます。
常に新しく生まれ変わる歌舞伎が大好きです(n´v`n)
「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」を楽しみにしております…!