歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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昼の部「マハーバーラタ戦記」を見てきました 2017年10月歌舞伎座

大評判となっている歌舞伎座 芸術祭十月大歌舞伎 昼の部

マハーバーラタ戦記

このすえひろも、上演初日に見てまいりましたヽ(。>▽<。)ノ

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全国津々浦々楽しみにしていらっしゃる方が大勢おいでのことと思います。

ネタバレは避けたいのですが万が一ということが大いにありますので、

一ミリも知りたくないという方はどうぞこの先をお読みにならないようお願いいたします(人'v`*)

 

 

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これより先ネタバレの可能性大

詳しい内容については避けますが、本当に素晴らしい芝居体験でした…

衣装、大道具、音楽、全てにおいてインドと日本が美しく融合していました。

 

上演時間は11時から15時50分まで、幕間を覗いて4時間を越える壮大な物語です。

正統派な歌舞伎として見ることができるのですが、

菊之助さんがお勤めになる主人公の迦楼奈が、悪をバッサバッサと成敗していく…

といった勧善懲悪的なシンプルなものではないのです。

 

登場人物たちの根底にある思想が非常に大陸的といいますか、

島国に根差して生きてきた自分にとっては思いもよらないような事を言うので

おおお…これがマハーバーラタか…(((・_・;)))))

と心震えながらの芝居見物となりました。

 

 

忠義のためなら子も殺す…といった現代では考えられないようなことが

古典歌舞伎の中では数々起こりますが、

それでもやはり心が動かされ泣けてしまうものです。

なのに、マハーバーラタの世界にどっぷりと感情移入するのは難しい…

というのはなんだかとても不思議でした。

 

私個人としてはここ近年の新作歌舞伎の中で

廓噺山名屋浦里」とこの「マハーバーラタ戦記」は

平成の世の古典として未来も上演される歌舞伎になるのではないかなぁと感じています。

 

何度も上演されるごとに型が定まってゆき「国姓爺合戦」のようになるのではないか…

そうだとしたら、初演を見ることができたのは本当にしあわせだなと胸が熱くなります。゚゚(´□`。)°゚。

迷っておいでの方にはぜひおすすめしたいです!

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