ただいま歌舞伎座で上演中の吉例顔見世大歌舞伎!
夜の部で上演中の「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」
仮名手本忠臣蔵については以前から何度もお話しておりますが、
数ある歌舞伎演目の中でも最高峰の作品ですので、今月も少しばかりお話いたします。
なんらかのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)
ここまでの大前提
そもそも「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」というのは、
元禄年間に起こったあの”赤穂浪士討ち入り事件”をもとにしたお芝居。
三大狂言の一つにも数えられる、歌舞伎の魅力がぎゅっと詰まった名作であります。
全部で十一段ある長い長い物語ですが、その中の五段目・六段目を今月上演しています。
本当にざっくりと五段目までのお話の要点を赤穂浪士討ち入り事件になぞらえてご説明しますと、
① 塩冶判官(モデル:浅野内匠頭)が高師直(モデル:吉良上野介)から罵詈雑言を浴びせられ、殿中にもかかわらず耐えきれずに斬りつけた
② 塩冶判官は切腹、お家は断絶となってしまった
③ 塩冶家家老・大星由良之助(モデル:大石内蔵助)と家臣たちは主君の仇を討つため、仇討ちの計画を練っている…
といったところです。
①の刃傷事件が起きてしまった時、
塩冶判官のお供をしてお城に来ていたさむらいがいたはずでした。
それが五段目・六段目の主人公 早野勘平です。
かねてより腰元のおかると恋人同士の勘平は、
あろうことかこの時おかるに誘われて、いちゃいちゃとデートをしていたのです。
大事なお仕事中にうかうかしていたら、このような取り返しのつかない一大事が起こってしまったのでした(・_・;)
なにしてんだ俺…。。
と勘平は「腹を切り、死んでお詫びするしかない…」と思い詰めたところ、
恋人のおかるに止められて、おかるの実家へと身を寄せることにしたのです。
おかるの実家は京都山﨑のお百姓さん。
勘平も猟師に身をやつし、親子4人でなんとか暮らしている…
という状況が、五段目に至るまでに起こっていた事柄であります。
赤穂浪士をイメージしながら「よーし忠臣蔵を見るぞ!」
と意気込んで五段目・六段目を見るとよくわからなくなってしまいますが、
こうした前提を念頭に置いておくとわかりやすいのではないかと思います(´▽`)
とても簡単なまとめでお恥ずかしいのですが、
以前にざっくりとお話した大序~四段目までのあらすじがありますので、
よろしければご一読ください(人'v`*)