一年のはじまりである今月は、
都内だけでも実に4つの劇場で歌舞伎が上演されている
たいへんにぎにぎしいひと月です!
なかでも
歌舞伎座の壽初春大歌舞伎 夜の部「角力場」
浅草公会堂の新春浅草歌舞伎 第二部「引窓」はそれぞれ、
「双蝶々曲輪日記」というひとつの長いお話の中の場面であります。
劇場をまたいで一つのお芝居がかかるというのも
なかなかおもしろいものですね(´▽`)
以前にお話したものがいくつかありますのでここにひとつまとめてみました。
どちらかを初めてご覧になる方、初めてどちらもご覧になる方、
いろいろな方にとって、なんらかのお役に立てればうれしく思います(人'v`*)
そもそも双蝶々曲輪日記とは
双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)は、
1749年に大坂竹本座にて人形浄瑠璃として初演されたお芝居。
双蝶々(ふたつちょうちょう)というのは、
この演目に出てくる二人のおすもうさん「濡髪長五郎」と「放駒長吉」の
長の字2つにちなんで名付けられているのだそうです。
本当は全部で九段もある長いお話なのですが、
現代はその中でもとりわけ人気の場面二つ
「角力場(すもうば)」「引窓(ひきまど)」が繰り返し上演されています。
「角力場」ざっくりとしたあらすじ
歌舞伎座で上演されている「角力場」では
強い強い濡髪長五郎を小兵の新人・放駒長吉が負かしたものの
実はそれは八百長であった…!
という場面が描かれています。
ざっくりとしたあらすじをまとめていますので
流れを把握する程度にお読みいただければと思います(人'v`*)
「引窓」ざっくりとしたあらすじ
新春浅草歌舞伎で上演されている「引窓」では、
立派なおすもうさん濡髪長五郎がなんと殺人犯として追われている…
という急展開に(・_・;)
しかし濡髪は決して悪人ではなく、濡髪の家族や縁者もみな心優しい人ばかりなのです。
その善なる心がいっそう悲しみを引き立てる、渋い名場面であります。
こちらもざっくりとしたあらすじをまとめてありますので、
流れを把握していただければと思います(人'v`*)
登場人物について
「角力場」「引窓」どちらにおいても重要な役柄である濡髪長五郎関について
名前の由来などについてお話しています。
そしてこちらは「角力場」の山﨑屋与五郎さんのお話です。
「歌舞伎に登場する男性の中で二番目に理想的な男性は山﨑屋与五郎だ」
と話すと大概仰天され、最悪の場合はドン引きされてしまうのですが、
とても可愛らしく大好きなキャラクターです(n´v`n)
今月は歌舞伎座で、愛之助さんが放駒長吉と二役にてお勤めです。
二つの役柄のコントラストをぜひお楽しみください(人'v`*)