この週末、東京は半蔵門の国立劇場にて
5月文楽公演 第二部「彦山権現誓助剣」を拝見してまいりました!
彦山権現誓助剣は歌舞伎でも「毛谷村」としてお馴染みの演目。
宮本武蔵がモデルなのではないかといわれている毛谷村六助と、
ものすごく強い怪力の女性・お園さんが登場する仇討ちのお芝居です。
今回は実に18年ぶりとなる半通し上演だそうで
大変有難いことにご縁あって三味線の鶴澤藤蔵さんによる
「藤蔵の耳寄り話」を伺ってからの観劇となりました。
このような若輩が列座させていただき貴重なお話の数々、本当に有難い機会です。
「瓢箪棚の段」は、お園さんが妹のお菊さんを殺されたことを知り、
仇である京極内匠と瓢箪棚の上で戦いあうという激しい場面です。
お園さんが奴の友平と再会するところや友平が申し訳に切腹するところなどなど
仮名手本忠臣蔵を思わせる部分が散りばめられているということがわかり
わくわくせずにはいられませんでした。
瓢箪棚の上での戦いは非常に激しく、
鎖鎌をぶんぶん振り回す強い強いお園さんのようすは
このすえひろの大好きな映画「KILL BILL vol.1」にて
栗山千明さんがお勤めになっていたゴーゴー夕張に匹敵するかっこよさでした!
文楽に出てくる女の人はとにかく強く、
すごい発言やきわどい冗談も自由に飛ばしていて素敵だなと思います。
太夫、三味線、人形すべてが躍動していて、床も人形もどちらも見たく、
首を痛めるほどきょろきょろしてしまいました。
とてもおもしろい場面なのでなかなか見られないというのが残念です。
まあ上演の機会があればぜひとも拝見したいです。
そもそも浄瑠璃の詞章を聞き取って芝居を深く読み解く勉強のためにと思い
鑑賞の機会をいただいている文楽でしたが、
いつのまにやら藤蔵さんの三味線の魅力にどんどん引きこまれております…!
まだまだわからないことだらけの私ですが、
昨晩は魂が震えるような思いをいたしました。
歌舞伎もそうですがお目当ての方ができた瞬間に
楽しみが数倍に広がるように思います。
もっともっと深く楽しむことができるよう、今後も自分なりに学んでいきたいです。