本日5月30日、
福岡県は博多川にて六月博多座大歌舞伎の船乗り込みがあったそうです!
船乗り込みとは?
「船乗り込み」というのは、
大坂、博多などの土地で行われる興行の前に
歌舞伎役者たちが船に乗って劇場近くを流れる川を巡って
詰めかけた川岸の人たちに手を振ったり挨拶をする…というものです。
ではなぜ歌舞伎座での興行の前に隅田川を船で巡らないのかなぁ…
と、不思議には思われませんでしょうか。
そもそもこの催しというのは、
江戸時代の大坂で実際に行われていたものを模しているのだそうです。
江戸時代の歌舞伎役者たちは遠方で芝居を行う際、
芝居を行う小屋に到着すると「到着いたしましたよ、よろしくお願いいたします」と
挨拶をとり交わす行事を行っていました。
特に江戸や京の役者たちが大坂は道頓堀の芝居小屋で興行をするときには、
「さあさあスターの登場ですよ、大坂にやってまいりましたよ」と船に乗り
道頓堀川からどんぶらこどんぶらことやってきて、
それはそれはにぎにぎしく迎え入れられていたのだそうです。
現代においても成田空港でスターを待ちかまえたり、
レッドカーペットを敷いてスターを迎え入れたりといった振る舞いがありますが
このときから既に「スター到着」そのものが
大がかりなショー的な意味を持っていたのだと思うと
大変感慨深いものがあります。
毎日新聞の記事ではありがたいことに動画が掲載されています!
こちらのページでは比較的大きな写真を見ることができます。
船乗り込みを紙吹雪ごしにとらえた大胆な構図が
浮世絵のようでとても素敵です(n´v`n)
来月はこのすえひろも博多へ初上陸いたします!
初めての博多座、いろいろとレポートしたいと思います。
参考:新版歌舞伎大事典