早いもので六月も今日で終わり…
東京ではすっかり梅雨が明け、真夏の日差しが注いでいました。
私にとって今月最大の思い出はやはり博多座であります。
飛行機のおそろしさを乗り越えて博多に出かけて本当によかったです。
舞台写真が売られていなかったことが残念でなりませんが
博多座昼の部「伊達の十役」での仁左衛門さんの八汐のおそろしさと美しさを
筋書の小さな写真で眺めて反芻し悶絶しております。
仁左衛門さんがお勤めになるとんでもない悪役は
様々なジャンル拝見しておりますが、そのどれとも違うおそろしさで、
その上なんともいえない色気が漂っていました。
今まで見たどの八汐よりも恐ろしくて、
立ち姿や所作などが美しく女性としても魅力的なんて…
仁左衛門さんの尋常ならざるパワーを再認識したような思いです。
もう一つ忘れられないのは夜の部「俊寛」です。
個人的に本当に苦手としていた演目だったので、
この演目を好きになることができ、芝居の世界の豊かさを知り、しあわせに思います。
「苦手」という思い込みは芝居の楽しみを狭めてしまうので、
できる限り抱かないようにしたいと思いつつも、
やはり人間ですから、好き嫌いを完全になくすのは非常に難しいことです。
そんななかで一番好きな役者さんがその壁を壊してくださるというのは、
本当に幸せだと思いました。
歌舞伎を好きでいてよかったなと心から思います。
来月はどんな芝居が待っているのでしょうか。
楽しみに今夜は休みたいと思います(人'v`*)