上方の文化をもっと知ることができたなら、
文楽や義太夫狂言、上方の演目、ひいては歌舞伎そのものが
何倍もおもしろくなるはずだ…!!!!!
というひらめきのもと、一生かけて大坂を究めんとしています!
これまでは2018年夏にいろいろと見物してめぐったお話をしてまいりました。
この夏は短い時間の中でいろいろと見物してまわり、
大坂の歴史や豊かな文化を垣間見ることができました。
しかしながら大阪を楽しむうえでやはり外せないのは食ですよね!
大阪ならではの品をいくつか味わってまいりましたので、
こちらに関しても少しお話しておきたいと思います。
大阪遠征の際のお役に立てれば幸いです!
にわかには信じられないほどのおいしさ
大阪からの帰りの新幹線ではご当地のお弁当でもいただこうと思い、
なんばの地下街をぶらぶらしていたところ、
和菓子屋さんの店先でなにやら見慣れぬちまき的なものが売られているのを発見しました。
前日の夜、七月大歌舞伎 夜の部の「女殺油地獄」で
節句のちまきが登場していたためか心惹かれ、購入してみたのです。
それというのは
大阪の和菓子屋さん 御菓子司絹笠の「とん蝶」という品物であります。
ヒントのないネーミングも気になります。
味は、普通のとん蝶と、七味入りの2種類がありました。
結構な大きさでしたが大食らいであるためどちらも購入してみました。
包み紙の銀杏も素敵です。
経木で包んだようなパッケージも、なんだか芝居に出てくるようでワクワクしてきます。
開いてみますと、中はツヤツヤのもち米白蒸しおこわ!
大豆と小梅が食欲をそそります!
ひとくちいただきますと、
これが衝撃的なおいしさでありました…!!!
お、おいしい…!!!
今までに食べたこともないような柔らかで繊細な味がする…!
なのに懐かしい…!!! 泣きそう…!!!!
と、頭がスパークしてしまいました。
ところどころ見える黒い部分は、なんと塩昆布なのであります。
この昆布の尋常ならざるうまみと柔らかな塩気が、
大豆おこわの香ばしい風味を引き立てていて、
次から次へと無心に口に運びたくなってしまうような味わいです!
こ、これが世界が驚いたUMAMIなのか…!
昆布文化恐るべしとうち震えておりました。
七味入りの方は、山椒のクールな辛味が強くパンチの効いた味わいなのですが、
ここでもやはり昆布が異常なパワーを発揮しておりまして、
バキバキにとがった七味たちをふんわりとしたうまみが包んでいます!
調べてみますと「とん蝶」は大阪では古くから愛されている絹笠の看板商品で、
- 消費期限はわずか一日、当日22時まで
- 通販は不可
という、大阪まで出かけないとなかなかありつけない貴重な品物であることがわかりました。
私はぺろりと2ついただいてしまいましたが、
おそらく女性の方でしたら1つでも満足感があるのではと思います。
1つ350円でこのボリュームはかなりお得です!
あぁ帰りたくない…食べ終わるのがもったいない…と思いながら食し終わって、
幕間にもこれをいただきたかった…!最高だろうな…!と強く思いました。
次回大阪で芝居見物をする際には、必ずとん蝶を携えてまいりたいと思います。