先日は顔見世を見るために京都へ参りましたが、
芝居だけでなくその土地の味を楽しむことも遠征ならではのお楽しみですね。
今回の遠征では、歌舞伎役者の方々に長年愛されているという
素敵なお店に行ってみましたので、ひとつご紹介したいと思います。
このさき京都南座へ遠征される方のお役に立てれば幸いです。
舞妓さんお気に入りのふんわり卵
京都の花街のひとつ宮川町に佇むお店「グリル富久屋」
創業は明治40年創業、実に100年以上続く老舗の洋食屋さんです。
舞妓さん芸妓さんなど花街で活躍される方々、歌舞伎役者の方々、
そして地元の方々から日常的なレストランとして長年愛されているお店だそうです。
仰々しさのない素朴な外観から、いかにも美味しそうな予感がしてきます。
お店の中には名入りの京丸うちわがびっしりありましたが、
常連の方が多くおいででしたので憚られ、南座のポスターなど撮影してみました。
テーブルセットも、昔ながらの洋食店という雰囲気です。
洋食弁当などの名物メニューがいろいろとあるようですが、
店名を冠した「フクヤライス」を注文してみました!
運ばれてきたフクヤライスはオムライスのような、
そうでないような、なにやらオリジナル感のあるお料理です。
絵本に出てくるお母さんの料理のようなかわいらしさがありますね。
スプーンを入れると卵はとろとろ、中からは甘酸っぱいケチャップライスが。
一口いただきますと、お出汁の香りがふんわりと広がります!
半熟卵のとろみだけではなくて、お出汁のあんだったようです。
ほどよいとろみが絶妙でした!
上に散らしてあるグリーンピースやマッシュルーム、
フレッシュトマトによっていろいろな食感を楽しむことができ、
素朴なお料理のようでいて非常に繊細に作られているんだなあと感激いたしました。
なんでもこちらは、かつての常連の芸妓さんのリクエストで生まれたメニューとのこと。
食べやすさと懐かしい味わい、そしてなんといってもかわいらしい見た目から、
芸妓さん舞妓さんたちに愛されている理由がよくわかります。
ボリューム満点のフクヤライスは880円ととてもお手頃!
静かであたたかなお店の雰囲気も素敵で、
次回はぜひ「洋食弁当」をいただきたいと思いました。
鴨川の東側、四条通りと五条通のちょうど中間地点に位置していて、
南座の最寄り駅である祇園四条駅からは、女性の足で歩いても
5分~10分程度で辿りつける距離です。
風情のある街並みを眺めながら、ぜひお出かけください!