先日のお話ですが、歌舞伎座へ出かけ
團菊祭五月大歌舞伎の夜の部を拝見してまいりました!
最初の演目「鶴寿千歳」は絵巻物のような舞踊にうっとり、
続く「絵本牛若丸」は菊之助さんのご子息丑之助さんの初舞台でありました。
おじいさまの菊五郎さんと吉右衛門さんも揃ってご出演、
お二人のあまりにもうれしそうなご様子にこちらも心からうれしくなり、
人間国宝同士がご親戚になられたという血縁のすさまじさを目の当たりにしたようで
丑之助さんが宝物のように感じられました…!
歌舞伎ファンの端くれとして健やかなご成長を願ってやみません。
そして個人的に今回一番楽しみにしていた「京鹿子娘道成寺」
とにもかくにもうっとり、うっとり…という一時間、
爆発的集中力で堪能していたので一瞬のことのようでありました…
道成寺物の舞踊は近年何度か拝見していましたが、
娘道成寺は本当にひさしぶりに拝見したように思います。
調べてみると新しい歌舞伎座で初めてとのこと、
こちらも記念すべき一幕だったのですね!
最後の演目は松也さんと五郎蔵と梅枝さんの皐月の「御所五郎蔵」
こちらも土右衛門に彦三郎さん、逢州に右近さんという大変お若い配役、
右近さんの逢州さんにうっとりと見入っているうちに打ち出しとなりました…
夜の部は舞踊の比重が多めで、なかなかに集中力が必要です。
昼の部と夜の部を拝見し、菊之助さんのご活躍に驚き入りました。
昼の部だけでも「勧進帳」の上品な義経と「め組の喧嘩」の血の気の多い藤松という
全く別の役柄を見事にお勤めであったのに、
夜の部では「絵本牛若丸」の弁慶に「京鹿子娘道成寺」の白拍子花子という
さらに対照的な役柄をお勤めに…菊之助さんのあらゆる魅力で胸がいっぱいです。
この先10年20年のご活躍ぶりたるやすさまじいものがあるのだろうな…
という予感で胸がワクワクする、素晴らしい團菊祭でありました!