ただいま福岡は博多座で上演中の
六月博多座大歌舞伎!
菊五郎さん率いる一座による古典の名作ぞろいの興行です。
夜の部の舞踊劇「土蜘」ではお美しい菊之助さんが、
不気味なお坊さん、実は…!という役どころをお勤めになります。
派手な演出もあり歌舞伎らしい満足感でいっぱいになる演目、
過去にお話したものがいくつかありますのでここにひとつまとめてみます。
今回初めてご覧になる方のお役に立てればうれしく思います!
「土蜘」超基本情報
こちらは3年近くまえにお話しましたごくごく簡単なあらすじと、
役柄についてのお話であります。
上演前にパッとお読みいただく程度のざっくりとした内容ですので
お急ぎの際などお役立ていただけたらうれしいです。
不気味さがたまらない見得
土蜘という演目はこのすえひろも大好きなのですが、
特に好きなのが「畜生口の見得」と呼ばれる不気味な見得であります。
横目でじろりと見ながら数珠を口元にあてる仕草なのですが、
なんだか妙にゾクゾクとする不思議な魅力があるように思います。
これが一体何を表しているのか?ということをお話したのがこちらの回です。
「土蜘」はクモではない?
不気味な僧・智籌(ちちゅう)が糸をまき散らす蜘蛛の精の本性を表し
舞台上にシュルシュルーッと糸をまき散らす場面では、客席も大いに盛り上がります。
しかしながらこの「土蜘」という言葉が表しているのは、
どうやら蜘蛛のおばけということだけではないようです…
言葉の裏側に隠されているジブリ映画のような世界についてお話したのがこちらの回です!
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「能」が下敷きの演目のお約束
土蜘では舞台の上の大道具が非常にシンプルなことも大きな特徴です。
この作品は能の「土蜘」という作品を素材としているために、
それを示すお約束としてこのような大道具になっているのであります。
そのお約束についてお話したのがこちらの回です。
土蜘に限らず他の演目でも見られるものですので、ぜひご一読ください。
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尾上菊五郎家の家の芸
今回、菊五郎さんを中心とした座組で菊之助さんがお勤めになる「土蜘」
菊五郎家にとっていかに大切な演目であるか、
またどういった傾向があるかということをお話した少々マニアックな回がこちらです。
歌舞伎では「家」という枠組が非常に大きな意味を持ちますので
ご興味をお持ちの方はぜひお読みいただけたらと思います!
博多座には幕見席があります
一つの幕だけをリーズナブルに楽しめる当日券「幕見席」は博多座にもあります!
当日の朝10時より博多座のチケット売り場にて販売されるそうです。
歌舞伎座と異なり全て指定席とのことですので、立ち見の心配もなさそうですね。
お近くの方やご旅行の方も要チェックです!