ただいま東京・半蔵門は国立劇場で上演中の12月歌舞伎公演!
「近江源氏先陣館―盛綱陣屋―」「蝙蝠の安さん」の二本立てにて上演されています。
「盛綱陣屋」は古典の名作であるだけでなく、白鸚さんが実に28年ぶりにお勤めになる記念すべき舞台としても注目です。
演目について過去にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。
芝居見物のお役に立てればうれしく思います!
まずは概要
まずは一体どういった背景のあるお話なのかということをざっくりとお話しております。
戦国時代が大好きな方や大河ドラマ「真田丸」をご覧になっていた方にはわかりやすいかと思われますが、
戦国時代については非常に疎いこのすえひろのような者でも感動できる素晴らしい演目であります。
ざっくりとしたあらすじ
戦国時代に実在した人物をモデルにしているとはいえ、
猛烈に脚色されたうえ名前まで変わっているというのが歌舞伎あるあるであります。
初めてご覧になる場合はなかなか複雑な物語の筋を、なるべく簡単にお話したのが以下の回です。
お勤めになる方やいろいろな条件により前後したり変わったりする場合もありますので、
ざっと流れだけ掴んでいただければと思います。
微妙と書いて「みみょう」
盛綱陣屋には、女形の方にとっての大役・三婆の一つである「微妙」が登場します。
歌舞伎の女形にはおいらんやお姫様といった美しく華やかな役どころもたくさんありますが、
こうしたおばあさんの役どころもたまらなく味わい深く必見です。
歌舞伎のお約束
歌舞伎にはさまざまお約束がありますが、
盛綱陣屋に登場する象徴的なもの「首実検」についてお話したのがこちらの回です。
首実検はいろいろな演目に登場しますが、
お勤めになる方によって型が異なったり、工夫をされていたりする場合がありますので、
さまざまな配役で見比べてみるのもおもしろいかと思います。
加えて、唐突に大きな声で登場する「ご注進」についてもお話いたしました。
戦の途中とはとても思えない、目立って仕方のないきらびやかな出で立ちなど
いかにも歌舞伎らしい演出のひとつであります。