歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【うちで過ごそう】懐かしいものを発見 「さよなら公演」の切符入れ

ついにゴールデンウィーク最終日となりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?

今年のゴールデンウィークはSTAY HOMEの徹底をとの呼びかけにより、全国各地で人が激減しました。おうち時間を楽しむ方法がさまざまなメディアで共有されるなどして、みなさまそれぞれで苦しい日々をどうにかこうにか乗り越えようとしている…という状況であります。

このすえひろも食料や日用品の買い物以外は自宅にこもり、せっせと掃除に取り組みましたところ、懐かしきものが掘り出されましたのでいくつかご紹介いたします。

懐かしい「さよなら公演」の切符入れ

今日お見せしたいのはこちら!

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さよなら公演の切符を購入した際に切符を入れていただいた思われる紙の入れ物。懐かしいなあと感じられる方も大勢おいでのことと思います。

「歌舞伎座さよなら公演 二月大歌舞伎」のもので、銀の高級そうな紙で作られ梅の花などが描かれています。

(これは一体なんと呼ぶのか、スリーブなどといった名称があるのかよくわかりませんが、ひとまず切符入れと呼びたいと思います)

 

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内側も美しいつくりです。

 

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そしてこちらは2010年「御名残三月大歌舞伎」の切符入れ。金のテラテラした高級そうな紙であります。中の切符は三階B席2500円、この値段も懐かしいですね。まさにこの翌月の公演で閉場となったわけで、歌舞伎座で過ごす残りの日々を慈しむような特別感、なんとも美しいものではないでしょうか。

四月の公演の切符入れもあったはずなのですが残念ながら紛失していました…それか幕見で拝見したのか、ちょっと記憶がおぼろでわかりません。

 

年月が経ちすぎていてこの切符入れのこと自体もうろ覚えであるというのが正直なところではあるものの、いざ手に取ってみますと、歌舞伎座の閉場を境に肉親の不幸や就職難、東日本大震災、さらなる就職難…などなどとにかく物事がうまくいかない日々に突入してしまった苦しい思い出などがよみがえってきました。

新開場後は事態も落ち着き前向きに芝居見物の日々を送ることができたことに感謝しつつ、10年はひと昔、夢だ、夢だ…と無常を感じます。

とにかくいろいろなことが起こりますが、生きてさえいれば状況は変わるものなのだなと思います。現在進行中の先の見えない日々も、どうにか乗り越えていきたいものです。

 

それはそうと、このすえひろの住む関東地方ではここのところ2日続けて緊急地震速報が鳴り、にわかに不安に駆られています。新型コロナでうろたえているときに災害までというのは本当に勘弁していただきたいものです。。

心配ごとばかりが追加されていきますが、地震ばかりは備えることしかできませんね。大掃除ついでに備蓄を確認できてよかったなあというところです。皆さまも何卒お気を付けくださいませ。

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