近く一部の地域で緊急事態宣言が解除される見込みのようですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?すえひろはといえば、先日見逃したニコニコ生放送の「NEWシネマ歌舞伎 三人吉三」をようやっと拝見いたしました!
アカウントの登録やニコニコポイントの購入など、勝手がわからず何度もつまづきながらなんとかチケットを購入、視聴できました…!感無量です!
そもそも「NEWシネマ歌舞伎 三人吉三」は渋谷のシアターコクーンで2014年に上演された舞台を、まったく新しい映像作品としてぎゅっと凝縮したものであります。
古典歌舞伎としての「三人吉三」は冒頭の「大川端庚申塚の場」が特に有名で、この部分だけ上演されることの多い作品です。「大川端庚申塚の場」の後にはとんでもなく複雑かつ魅力的な物語が続いていくものの、すべて通して上演される機会はそれほど多くはありません。
「NEWシネマ歌舞伎 三人吉三」はそんな魅力的な物語の全体像がわずか2時間15分でつかめる上におもしろく、初めての方にも大変わかりやすい作りになっています。
複雑にめぐりめぐる因果と三人の胸の内が生々しく迫ってくるような没入感、とにもかくにも三人吉三というのは本当に悲しくて美しい芝居だな、黙阿弥ってすごいなと改めて感じさせてくれる作品です。初めての方にもぜひにとおすすめしたく思います!
「NEWシネマ歌舞伎 三人吉三」は16日まで視聴可能ですので、ご興味をお持ちの方はぜひ!備忘録として少しばかり感想を残しておきたいと思います!
NEWシネマ歌舞伎「三人吉三」
今回はスクリーンでも舞台でもなく家のPCで拝見できるためか、とにかく映像の威力が尋常でなく…三者三様の色気が猛烈であり、頭がかち割れそうでありました…。
みなさまのあの美しさ、一体どういうことでしょうか。。とりわけ七之助さんのアイホール、松也さんのハイトーンな発声、勘九郎さんの体幹が好きなのですが、同じ方はおいででしょうか。。
吉祥院のお坊吉三とお嬢吉三のシーンに「これは大変だ鼻血が出そう鼻血が出そう」とうろたえているところへ身代わり首を持った和尚吉三が登場、それ以降ラストシーンまで最高潮に興奮しながらドバドバと涙がこぼれてしまい、エンドロールではもうへとへとになりました。。心地よい疲労感です…
この6年の間に勘九郎さん、七之助さん、松也さんそれぞれに様々な大役に挑まれ芸を磨かれてきたわけですが、この映像中のお三方からは良い意味で粗めのとがりを感じ、それがまさに三人の吉三郎そのひとが生きているように見えてきてたまらないものがあります。
そしてこれまでは気づかなかったことなのですが、セリフのテンポがあんなにも早かったのですね!黙阿弥調が現代人の会話のように繰り広げられていくので
舞台は当日券に並んだりして何度も拝見し、公開時に映画館でも拝見したものですが、そこからまたしばらくの年月を置いて拝見しますと役者さんたちの状況もさまざまに変わり、映像で芝居を見るというのも味わい深いものであるなと感じました。
今回のニコニコ生放送は一回限り。「もう一回見たい・・・!」とうずうずされている方も大勢おいでかと思いますが、この作品はDVDやブルーレイもあります!
すえひろも購入を検討しております…やはりブルーレイが良いでしょうか…悩みます。。
今回、やはり何度拝見しても名作であるな…と感じ入るとともになんともうれしく思われたのは、「好きな芝居のためにお金を支払う」という行為そのものであります。久しぶりのこの行為、この上ないよろこびでした…。
切符を買い、入り口でもぎっていただき、そして自分で選んだ場所に着席して芝居を観る…という一連の消費活動が再開される日が待ち遠しくてたまらなくなりました。お金のゆとりはありませんでしたが、そのぶん心豊かであったなと思います。
このような気持ちを取り戻してくださったニコニコ生放送さま…ぜひともぜひとも、引き続きシネマ歌舞伎を有料にて公開していただけたらいいなあ~と願っております!!