先週ストリートビューで「仮名手本忠臣蔵 五段目」の舞台である山崎街道を旅してみてから、なんとなく中村仲蔵のことを胸に置きながら日々を過ごしておりました。
そんななかで、さまざまな名人の落語「中村仲蔵」を聞き比べたりしてみようかな、などと思い立ち、調べているなかでいくつか動画を発見いたしました。
私は落語はまだまだ詳しくありませんで良い悪いなどとやかく言えないのですが、それでも素晴らしいなと感じ入るものばかりで、歌舞伎がお好きな皆様にもぜひとも共有したいと思い、ここにひとつまとめてみます。
落語「中村仲蔵」とは
そもそも落語の「中村仲蔵」とは江戸時代の歌舞伎界で起こった実際のエピソード。
名門の生まれではない役者・中村仲蔵は頑張ってようやく名題まで出世したものの、仮名手本忠臣蔵五段目の斧定九郎という役しか与えてもらえませんでした。
これが当時は名題がやるような役ではなく、下手をすればろくに見てもらえないかもしれない可能性がありました。さあ仲蔵はどうする…というお話です。
どんなピンチに陥っても腐らずに模索し続けること、そして「まずはやってみる」という行動力の大切さを教えてくれ、現代社会を生きる私たちにとっても大きなヒントを与えてくれるものであります。
出典:メトロポリタン美術館 パブリックドメイン
そんな「中村仲蔵」、まずは2019年大河ドラマ「いだてん」ゆかりの御二方からご紹介いたします!
五代目古今亭志ん生の「中村仲蔵」
「いだてん」ではビートたけしさんと森山未來さんがお勤めになっていた昭和の大名人です。大河ドラマ視聴者としては一年ちかくにわたってその生涯を拝見してきたわけですから、なんだか妙に親近感を持ってしまう方であります。
ドラマでは「志ん生の富久は絶品」が超重要キーワードになっていましたが「中村仲蔵も絶品」で、特に最後の場面がぐっときてしまい、このすえひろおいおい泣きました…
六代目三遊亭圓生の「中村仲蔵」
「いだてん」では七之助さんがお勤めになっていた、同じく昭和の大名人であります。
この動画を拝見しますとなんだかもう独特の色っぽさがたまらず、七之助さんのドラマでの動きはものすごく似ていたのだな~!といたく感動いたしました。さすがであります。