歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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ストリートビューで歌舞伎ゆかりの地に行ってみた 髪結新三 編

いまだ劇場の幕は開かぬ昨今、Googleストリートビューで芝居の舞台となった場所とその周辺を訪ねてみることが数少ない楽しみのひとつとなってまいりました。

本日もひとつ訪ねてみようと思いますので、みなさまもぜひご一緒にいかがでしょうか。

 

このすえひろの住まう東京都でも先週梅雨入りを迎え、ジメジメジトジトとした日々が続いております。こんな梅雨の季節を爽やかに味わわせてくれる芝居といえばやはり髪結新三であろうと思いますので、今日は髪結新三の舞台をうろうろしてみたいと思います。

ストリートビュー旅では初めての世話物です!

とはいえ自分にとっては割と地元であって日常風景からあまり変わり映えせず、これならちょっと出かけて写真を撮ってきた方が早いような気もいたしますが、あいにく雨も降っていますし、あえて近場をストリートビューで見てみたいと思います。

事情があり画像そのものを貼ることができず地図埋め込みとなりますが、何卒ご了承くださいませ。

 

前回:仮名手本忠臣蔵 五段目 編

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髪結新三とは

通称「髪結新三」は原題を「梅雨小袖昔八丈」といって、名前のとおり梅雨時の風物詩をたくさん盛り込んだ河竹黙阿弥の人気作であります。

いろいろなおうちを巡って髪をちょちょっと整える「廻り髪結」を生業としている新三というチンピラが、材木商の白子屋で手代と娘の若いカップルをだまし、娘を連れ去って大金をせしめるものの、仲裁に入った大家さんに一杯食わされる…という、そんなお話です。

白子屋サイドの顔役としてやってきた弥太五郎源七と新三の間に遺恨が残り、

さっそく行ってみましょう

材木商の白子屋の娘・お熊さんの元ネタの舞台となっている、日本橋の新材木町といわれたあたりから出発してみましょう。

水天宮通りのこのあたりから永代橋を目指します!

今ではオフィスビルが並んでいますが、このあたりに材木商が並んでいたのかなあと想像しながらまいりましょう。

 おっ、ビルの一階に切られ与三と毛抜の浮世絵が掲げられていますね。

明治座の近くです。江戸情緒がほんのり残されています。

安産祈願の水天宮が見えてきました。

 

奥に見える永代橋を渡りたかったのですが、ちょっと遠回りしてしまったようです。

 

軌道修正して、永代橋を渡ります!

新三が態度を急変させ、忠七を絶望の淵に追い込むそんな場所ですが、今では清々しい景色が広がっていますね。

 

実に爽やかなブルーです。ジメジメ感を吹き飛ばしてくれます。

 

橋を渡ってすぐが、新三の家のある旧・深川富吉町です。

現在はマンションや民家が立ち並んでいて、長屋はもちろん見当たりません。

 

近代的な建物の中に蔵がある、風情のある通りですね。

このあたりから、新三と弥太五郎源七との対決の場である深川閻魔道橋へ向かいましょう。

 

そのまえにせっかくですから深川閻魔堂を尋ねてみます。

 

この中に閻魔さまが…ドキドキします…

 

おおおおお…!まさしくイメージ通りの閻魔さまです!天井ギリギリの圧迫感といい、真っ赤なお顔といい、迫力満点であります!

恐ろしいのでバーチャルお参りをして退散したいと思います…すみませんすみません

 

さて、閻魔堂橋はこのすぐ近くなのですが、実は橋そのものは現存しておりません。

跡地だけはありますから、そこへ行ってみましょう。

 

実は、現在の閻魔堂橋あたりはこのような感じであります…

閻魔堂橋はその後名を変え、関東大震災で大きな被害を受けて別の橋を掛けられ復興、さらに川そのものが埋め立てられてしまい、巨大な首都高速が走ることとなり、残念ながら今では跡形もありません。東東京の波乱の歴史が感じられる場所のひとつであります。

この東東京エリアで祖母が被災しており、関東大震災の恐ろしさは何度も何度も聞いていましたが、こうして跡形もなく変わってしまった場所を目の当たりにしますと、祖母はどのような思いで戦前戦後を生きてきたのかなとなんだか切なくなります。

 

急にしんみりしてしまいましたが、新三の行動経路をたどることができなかなか楽しい旅でありました。

梅雨が明けたらばこのあたりを自分の足で歩いてみようかなあと思います!

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