ただいま歌舞伎座にて上演中の九月大歌舞伎。新型コロナウイルスの感染防止対策として幕間なしの各部完全入れ替え、四部制にて上演されています!
第三部「双蝶々曲輪日記 引窓」については過去にこのブログでも以前より何度かお話しておりますので、ここにひとつまとめておきたいと思います。
今月の引窓はとにかく素晴らしい配役でありまして、さまざまなご事情あるかと思いますが非常におすすめしたい一幕です。お出かけの際、簡単な予習などにお役立てください。
そもそも双蝶々曲輪日記とは
双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)は、1749年に大坂竹本座にて人形浄瑠璃として初演されたお芝居。江戸時代のスター職業のひとつである、おすもうさんが主役であります。
物語に登場する二人のおすもうさん「濡髪長五郎」と「放駒長吉」の名前からふたつの長の字をとって、「双蝶々(ふたつちょうちょう)」とついています。
物語そのものは全部で九段の長いものですが、今日では人気の場面「角力場」「引窓」がそれぞれ単独で上演されることが多いです。ちょうど来月の歌舞伎座では「角力場」が上演されますので、今月の「引窓」と併せてご覧になるとより一層楽しめるかもしれません。
「角力場」のざっくりとしたあらすじ
「角力場」と「引窓」、かならずどちらも見ておかないとお話の内容がわからない…ということはございませんので、その点はご安心くださいませ。
しかし「角力場」の内容を把握しておきたい…という方もいらっしゃるかと思いますので、本当にごく簡単にお話した回をご紹介いたします。一言で申せば「ベテラン力士の濡髪長五郎が、御贔屓への義理のため、新人力士放駒長吉にわざと負ける」という物語であります。
「引窓」ざっくりとしたあらすじ
そんな御贔屓思いの濡髪長五郎は「引窓」で、なんと殺人犯になって追われる身となっています。複雑な家庭の事情のもとそれぞれの情愛が交錯する、胸に染み入るようなホームドラマです。ざっくりとごく簡単にあらすじをお話した回がありますので、こちらにご紹介いたします。とはいえご説明が全く足りておりませんので、今月また改めてあらすじをお話したいなと思っております。www.suehiroya-suehiro.com
登場人物について
ベテラン人気力士の濡髪長五郎関について名前の由来などについてお話したのがこちらの回です。今月は吉右衛門さんがお勤めになっています!