歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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第三部を見てきました! 2021年1月

明日8日から、首都圏1都3県緊急事態宣言が発令されます。現在は2月7日までとされていますが、延長の可能性もあるとのことで各方面への影響が心配です。

今日の東京の新規感染者は2447人と過去最多を記録しており、もういつどのように感染してしまうかわからない状況です。劇場にウイルスを持ち込まないよう、私も最大限注意してまいります。皆様も何卒お体にお気をつけくださいませ。

それはそうと先日、歌舞伎座へ出かけまして今年の初芝居を拝見してまいりました。備忘録として少しばかり感想をしたためたいと思います。

かんかんのう

今年の初芝居は第二部・第三部を拝見してまいりました。

というのも、初日の第一部は希望のチケットが取れなかったのです!例年初日は昼夜通しで拝見できていますし、座席数が半分になってからもすぐに売り切た日というのはあまり記憶にありませんから、すごい売れ行きであるなあと驚きました。

大人気の新春浅草歌舞伎の皆様と猿之助さんがご出演のためかと思いますが、もしかしたらそればかりではなくて、少しでも劇場を活気づけようと思われた芝居好きの方が集中なさったのかもしれませんね。このすえひろも、チケットが取れないという状況をなんだかとてもうれしく思いました。

第二部の感想は先日したためましたので、今日は第三部の感想を残しておきたいと思います。

 

第三部は「菅原伝授手習鑑 車引」からの幕開けです。高麗屋の三代が揃って本当にお正月らしい、華々しい一幕でありました!松王丸に白鸚さん、梅王丸に幸四郎さん、桜丸に染五郎さんという配役です。

三代揃って車引をお勤めになることができるというのは、素晴らしい、奇跡のようなことだなあと思います。歌舞伎役者のおうちに生まれたからといってどなたもが味わえることではないですし、染五郎さんは本当に幸運な方です。

 

そして「らくだ」は芝翫さんの半次に愛之助さんの久六、松江さんのらくだ、家主は左團次さんという配役でした。左團次さんのお元気な姿が拝見できてうれしかったです。

例年お正月の歌舞伎座の切狂言は、こうした軽やかで愉快な演目が選ばれる傾向にあり、寒いなか家路につく前にわははとひと笑いして体をあたためるのが楽しみです。

しかし今年はこのような状況であるしあまり笑い声はあげられないな…と緊張しておりましたら、なんだか妙にツボに入ってしまい、笑うのを必死にこらえて拝見することになりました。

個人的にらくだという芝居が結構好きです。タブーの連続であり、この世の中で実写化してしまったら大変な問題になりそうな内容を、それはそれとして楽しめる劇場のおおらかな空気そのものがとても居心地良く感じます。

らくだといえば、このすえひろの大好きなかんかんのうの動画をぜひご覧ください。このメロディたまりません。

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