新型コロナの外出自粛期間に始めた「Googleストリートビューで芝居の舞台となった場所とその周辺を訪ねてみる」という遊び。本日もひとつ訪ねてみようと思います。ゆるゆるとした旅ですがみなさまもぜひご一緒にいかがでしょうか。
先日、歌舞伎座で千穐楽を迎えた二月大歌舞伎にちなみまして、第二部「神田祭」ゆかりの地をうろうろしてみたいと思います。ノープランで行き当たりばったりのうえ、画像そのものを貼ることができず地図埋め込みのみとなりますが、何卒ご了承くださいませ。
前回:本朝廿四孝 編
神田祭 とは
「神田祭」は、天下祭といわれた神田明神の神田祭を舞台に、ほろよいの鳶頭と恋人の芸者をはじめとして祭りに浮き立つ江戸の人々のようすを描いた清元舞踊であります。
鳶頭は江戸時代の人々にとっては粋なスター職業として認識されていたお仕事だったそうですので、江戸で評判のいい男といい女、というたまらない構図なのでした。
さっそく行ってみましょう
商売繁盛のご利益でおなじみの神田明神はこのあたりです。
丸の内や日本橋など東京の中心部にある会社の多くが、お正月の仕事始めに初詣として参拝する場所ですね。
このすえひろも会社勤めをしていたころ、先輩方とともに一度訪れたことがありますが、道路を区切ってのものすごい行列に驚いた記憶があります。また、近隣の飲食店でアルバイトをしていた時も、仕事始めの日のランチタイムは会社単位の猛烈な予約数でてんやわんやでありました。
参拝に訪れる会社の方々のみならず、近隣の店舗にも商売繁盛のご利益をもたらしてくださる、そんな神社です。
旅らしく中山道から向かいましょう。
左手にある瓦屋根のお店は天野屋さんといって、なんと弘化3年から営業が続いているという歴史ある甘酒屋さんです。
広重の東海道五十三次の絵に出てくるような旅人がここで休んでいたのかもしれないと思うと、なんともワクワクしてきます。
都会らしくビルが立ち並ぶなかに、鮮やかな門が見えてまいりました。
五右衛門よろしく絶景かな、絶景かなと言いたくなるような見事な門。
隨神門というそうです。
この門にはだいこく様ゆかりの彫刻が並んでいるそうです。
これは桜の季節に撮られたもののようですね。見事です。
画面越しですがお参りといたしましょう。
周辺には魚河岸水神社はじめ大小さまざまな神社があって、たくさんのお神輿がお祭りの時を待っています。江戸の人々から篤い信仰を集めていたようすが伺えます。
近ごろ右手に文化交流館なる建物ができたようで、その一階に葛飾北斎的でもありラッセン的にも思える謎の物体を発見いたしました。
調べてみると、これはえびす様であるとのことです。
この像は以前は境内に唐突に置かれていたように記憶しているのですが、おさまりの良い場所に鎮座されたのだなあとほっといたしました。