歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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国立劇場3月歌舞伎公演『時今也桔梗旗揚』を見てきました! 2021年3月

緊急事態宣言が解除されるのか否かいまだ決まっていないようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。このすえひろはといえば、今日は一日中花粉症に悩まされておりました…まだまだ長い戦いになりそうです。

さて、先日のお話ですが、国立劇場へ出かけまして3月歌舞伎公演「時今也桔梗旗揚」を拝見してまいりました!備忘録として少しばかり感想をしたためたいと思います。

麒麟ロスにはうってつけ

時今也桔梗旗揚」は、歌舞伎の明智光秀・武智光秀が、歌舞伎の織田信長・小田春永からさんざんなハラスメントを受け、ついに反逆を決意するという「本能寺の変」を題材とした演目です。まさに先日最終回を迎えた大河ドラマ「麒麟がくる」の終盤クライマックスに通ずる場面でした。

長らく武智光秀を当たり役とされている吉右衛門さん監修のもと、菊之助さんが武智光秀をお勤めになったという記念の舞台です。菊之助さんの武智光秀は吉右衛門さんのセリフ回しを思い出すような部分も多く、デリケートな人物像が感じられたように思います。彦三郎さんの美声もまた、本当に良い意味で腹の立つ(とても良い意味です)春永に仕上がっていました。キレさせたらマズいムードがビシバシと漂っていましたね…。

 

亀蔵さんによる入門「歌舞伎の明智光秀」は、想像以上に「麒麟がくる」に寄せていて笑いました。まさか劇的な暗転とともに「麒麟がくる」のオープニングテーマから始まるとは思いませんでした。家のテレビで聞くのとは迫力が違うものなのだなあと感動し、もう一度最初から「麒麟がくる」を見たくなってしまいました。

日本史に疎いためこれまで戦国時代のドラマには苦手意識があったのですが、終わってからもじわじわとおもしろさが押し寄せてくるような、そんなドラマでした…。様々な困難のなか全話放送してくださったことに感謝の念が湧いてきます。

 

余談ですが、今回は国立劇場の食堂へ行ってみました!新型コロナウイルスの感染対策が始まって以来、初めてのことです。

今回は二階の「喫茶室十八番」に行ってみました。三階でカレーやラーメンを提供していた「喫茶室十八番」が現在無料休憩所になっていて、予約制の御前などを提供している二階の「お食事処十八番」の一部が喫茶室十八番として使われています。ちょっとややこしいですが…。

 

料理の注文時にあらかじめ座席が指定され、客同士が向かい合わせにならないように配置され、アクリル板の仕切りが設置されるなど感染対策の工夫がなされていました。料理も給仕の方々が座席まで食事を運んでくださいますし、お話する方も少なく、安心して食事をすることができました。

 

国立劇場のカレーが好きなので、長らく待ちわびたカレーを頼まんとしていたのに、どういうわけか今回は衝動的にきつねそばを頼んでしまったのでした。無念です。

調べてみますと、一階の喫茶室には「国会カレー」なるものがあるそうですね。アホエンオイルと薬味がつくらしく、ニンニク風味なのでしょうか。喫茶室十八番のカレーとどう違うのか気になるところです。

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