ただいま京都祇園四条は南座で開催中の坂東玉三郎 特別舞踊公演
玉三郎さんが、橋之助さん福之助さん歌之助さんの三兄弟と、もと春猿を名乗られ現在劇団新派でご活躍の河合雪之丞さんとご共演の公演です。A日程・B日程2パターンの配役で上演されています。
演目の「日本振袖始(にほんふりそではじめ)」について、過去にこのブログでお話したものがいくつございます。ひとつまとめておきますので、今回初めてご覧になる方やご覧になった方のお役に立てれば幸いです。
日本振袖始とは
日本振袖始(にほんふりそではじめ)は1718年(享保3)2月に、大坂は竹本座で初演された時代物の人形浄瑠璃です。日本書紀や古事記に登場するヤマタノオロチとスサノオノミコトの伝説をもとにしたもので、作者はあの近松門左衛門であります。
お姫様が危うく恐ろしいヤマタノオロチのいけにえになってしまうところをスサノオノミコトがかっこよくやっつけるというもので、歌舞伎らしい演出がもりもりと盛り込まれている大変華やかな演目です。
概要
ざっくりとしたあらすじ
舞踊劇ですので美しい舞台を見ているだけでも充分に楽しめますが、内容がわかるとひとつひとつの動きの意味が見えてきてよりおもしろいかと思います。日本神話にからんだ物語の前提情報を含め、あらすじを3回に分けてお話したのがこれらの回です。
タイトルの謎
「日本振袖始(にほんふりそではじめ)」というタイトルはなんだか謎めいていますよね。内容を把握してから舞台を見てもよくわからない部分ですが、実はこんな意味がありました。
スサノオノミコトをべろべろに酔わせる奇祭
スサノオノミコトにまつわる秋田県男鹿市の奇祭「統人行事」についてお話した回です。こちらは秋田魁新報の動画ですが、どの動画を見てもスサノオノミコト役の方が相当ぐったりしています。大丈夫でしょうか。奇妙ですが興味深い祭です。
ヤマタノオロチと鉄
ヤマタノオロチの伝説には、スタジオジブリ映画「もののけ姫で」にも登場する「たたら製鉄」が関係しているそうです。昔の人の想像力には圧倒されます。
日本神話の聖地・島根県の神楽
とにかくカッコいい岩見神楽のヤマタノオロチをご紹介したものです。ぜひ生で体験したいと思っていますが、この状況ではいつになるでしょうか…いつか拝見できる日のことを夢見ております!
ヤマタノオロチ伝説が生まれた地
ヤマタノオロチ伝説が生まれた地をGoogleストリートビューで巡ってみたのがこちらの回です。私のピックアップがへたくそでほぼ野山の写真になってしまったのですが、なんだか神秘的でした。お近くにお出かけの際にはぜひご参考に。