いよいよあす7日から歌舞伎座での上演が始まる九月大歌舞伎 第二部!
歌昇さんと隼人さんを含む舞台関係者の方々のPCR検査陽性を受けて当初の初日から公演中止が続いていましたが、錦之助さんと種之助さんが代役をお勤めになり7日からようやく幕が開きます。うれしいですね。
上演される「盛綱陣屋」は古典の名作。子役の小四郎・小三郎を、菊之助さんのご子息 丑之助さんと彦三郎さんのご子息 亀三郎さんがお勤めになります。小四郎と小三郎をお勤めになるタイミングというのは非常に限られていますので貴重です。
「盛綱陣屋」については過去にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物や配信のお役に立てればうれしく思います!
まずは概要
まずは一体どういった背景のあるお話なのかということをざっくりとお話しております。
戦国時代が大好きな方や大河ドラマ「真田丸」をご覧になっていた方にはわかりやすいかと思われます。もちろんそうでない方でも楽しめるはずですのでご安心ください。
ざっくりとしたあらすじ
初めてご覧になる場合はなかなか複雑な物語の筋を、なるべく簡単にお話したのが以下の回です。
お勤めになる方やいろいろな条件により前後したり変わったりする場合もありますので、ざっと流れだけ掴んでいただければと思います。
微妙と書いて「みみょう」
盛綱陣屋には、女形の方にとっての大役・三婆の一つである「微妙」が登場します。
歌舞伎の女形にはおいらんやお姫様といった美しく華やかな役どころもたくさんありますが、こうしたおばあさんの役どころもたまらなく味わい深く必見です。
今回は歌六さんがお勤めになるという意外な配役です。どのようにお勤めになるのか楽しみですね!
歌舞伎のお約束
歌舞伎にはさまざまお約束がありますが、盛綱陣屋に登場する象徴的なもの「首実検」についてお話したのがこちらの回です。
いろいろな演目に登場する首実検はお勤めになる方によって型が異なったり、工夫をされていたりする場合がありますので、さまざまな配役で見比べてみるのもおもしろいかと思います。
加えて、唐突に大きな声で登場する「ご注進」についてもお話いたしました。
戦の途中とはとても思えない、目立って仕方のないきらびやかな出で立ちなどいかにも歌舞伎らしい演出のひとつであります。