本日2日、国立劇場の11月歌舞伎公演『一谷嫩軍記』が初日を迎えましたね!
現在感染状況が非常に落ち着いていて、これまで以上に安心して劇場へ出かけることができそうですね。しかしながらこのような時でも感染してしまう方は必ずいらっしゃるわけで、大きな影響が出ないとも限りませんので、観客としてもうっかり気が緩んで劇場の客席へ感染を広げることのないよう細心の注意をしなければと思います。このまま状況が良い方向へ進むことを切に願っています。
約50年ぶりの御影浜浜辺の場
今月上演の演目「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき) 」は、数ある演目の中でも屈指の名作として知られるもの。
源平合戦の世、義経の隠されたメッセージを受けた忠臣の熊谷直実が、平敦盛の身替りに我が子小次郎を手にかけるという壮絶な選択をするという、働く男とその家庭の悲劇です。
今月は名場面「熊谷陣屋」の場面に加え、序幕として「御影浜浜辺の場」も上演されます。こちらは実に約50年ぶりの上演ということで、生で拝見するのはまたとないチャンスです。
さらに芝翫さんが熊谷次郎直実をお勤めということで希少な「芝翫型」での上演になります。重要アイテムである「制札」の持ち方や、幕切れの演出などに特徴があります。
そんな「芝翫型」については、金曜日に設けられている夜の部公演にて橋之助さんのお話があるということです。チケットは現時点でまだゆとりがあるようですのでご興味をお持ちの方はいかがでしょうか。
そして今月は劇場ロビーで熊谷陣屋最大のキーアイテムである「制札」の実物が展示されるそうです!こちらも貴重な機会ですね!
先月の名刀葵下坂の展示に引き続き、近ごろの国立劇場ではさまざまな催しが展開されていてワクワクします。にぎにぎしい劇場が戻るといいですね。