ただいま歌舞伎座にて上演中の吉例顔見世大歌舞伎
いよいよ今年も顔見世の時期となりました。芝居界の一年のはじまりとして各劇場が取り揃えたスターのお披露目とされていた、江戸時代からの名残りであります。
第三部「花競忠臣顔見勢」は、お馴染みの赤穂浪士討ち入りにまつわるさまざまな名場面をぐっと凝縮したお芝居。幸四郎さんと猿之助さんを中心に若手花形役者の方々がそろい踏みで大変華やかです。
先日このすえひろも拝見したところ、仮名手本忠臣蔵をはじめとする忠臣蔵物の芝居をおさらいしておくとより楽しめるのではないかなと思いました。忠臣蔵は定番の題材で、過去にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物や配信の際などのお役に立てれば幸いです。
仮名手本忠臣蔵のあらすじ
まずは三大狂言のひとつとして名高い名作中の名作「仮名手本忠臣蔵」の流れをご紹介いたします。オンライン配信「図夢歌舞伎」の上演の際にお話したものです。
仮名手本忠臣蔵は全部で十一段あるたいへん長い物語です。今回はすべてを把握せずとも十分楽しめますが、スピンオフ作品がたくさんあるので把握しておくと何かと便利かと思います。
忠臣蔵外伝
仮名手本忠臣蔵の大ヒットを受けて、数多の忠臣蔵外伝物が作られてきました。
そのうちの一つである「松浦の太鼓」と、それに派生した「雨乞其角」についてお話したものも併せてご紹介いたします。
ゆかりの地は両国
こちらは余談ですが、ぜひお出かけいただきたくご紹介いたします。四十七士討ち入りのゆかりの地である吉良邸跡についてです。
ここに立ちますと仮名手本忠臣蔵や忠臣蔵外伝物に登場する場所の位置関係がとてもわかりやすくなり、親しみを感じます。特にこれからの季節にはおすすめです!