いよいよゴールデンウイークが始まりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
このすえひろはといえば、先日親戚の見送りで羽田空港国際線第三ターミナルに行ってまいりまして、運よく「江戸小路」なるものを見物することができました。これは随分と前に作られた町のようで、今さらながらのお話ではありますが、四月の思い出のひとつとしてしたためておきたいと思います。
江戸小路に中村座!
江戸小路というのは、こだわりの日本式工法で再現された江戸の街並みに、いろいろな飲食店やおみやげ店などがずらりと並んでいるショッピングエリアのことです。
資料館で再現された街並みのような汚しの演出はないので、江戸の大工さんが作業を終えたばかりのさっぱりとした町のようといいましょうか、なんだか歌舞伎の大道具のように見えておもしろかったです。
とはいっても、コロナ禍という状況のためか、ほとんどすべてのお店が休業中で、とにかく閑散としていました。週末であったのにものさびしかったです。
そんななかで営業されていた数少ない店のひとつが、芝居小屋をリアルに再現したおみやげ店でした。なんとこちらは勘三郎さんが監修されたものだそうです!こんなところで勘三郎さんのお仕事に触れることができるとは、いたく感激いたしました。
外題は「戯場銀杏顔競(かぶきのさかえいちょうのかおみせ)」
第一に猿若江戸の初櫓、第二に平家女護島 俊寛、第三に梅雨小袖昔八丈 髪結新三とあり、それぞれの絵看板も掲げられています。役人替名も書かれていてワクワクしましたが、狂言立ての内容と合致せず、実際に上演された興行に則った再現なのかどうかはよくわかりませんでした。
江戸東京博物館の中村座と比べると、ところどころの違いはありますが精巧です。
こちらが羽田空港↓
こちらが江戸東京博物館です↓
近くには日本橋を総檜造りで復元した「はねだ日本橋」なるエリアもあったそうなのですが、こちらは時間の都合で行くことができませんでした。また親戚が帰国できた暁には、ぜひ見てみたいところです。
疫病や戦争で先の見えない世の中になり、家族であっても次にいつ会えるのか読めなくなってしまったことには胸がしめつけられます。さらに、この江戸小路もほとんどの店が閉じていて人の姿もちらほらとしか見えず、本来の目的を果たせないまま、ただがらんとしてそこにあるさまが非常にさびしく映りました。一日も早く、江戸小路ににぎわいが戻ることを祈っています。