歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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8月からの歌舞伎座の座席とNHK「義経のスマホ」

今日はとても喜ばしいニュースがありましたね!!

これまでおそらく全国の劇場でも屈指の感染対策が徹底されてきた歌舞伎座でも、ようやく花道横を除く全座席のチケットが販売される運びとなったそうです!

www.kabuki-bito.jp

販売座席数を減らしての興行は経営上苦しい面が大きかったに違いないと想像しますが、これまで厳しい対策を取って下さっていたことに感謝しきりです。今後もうっかりご迷惑をおかけしないよう、体調管理に気を付けながら歌舞伎座へ出かけたいと思います。

 

いやはや…時間はかかりましたが、着実に以前の歌舞伎座に戻っていますね…!

本当にうれしい限りです。感動しています。座席数を減らすと見やすくはなりましたが、やはりおおぜいで見る芝居の方がワクワクします。言ってしまえば赤の他人の集合体であるのに不思議です。ハレの場を感じるからでしょうか。

以前の歌舞伎座まで、あとは待望の幕見席の販売と大向こうの復活、幕間のお弁当を残すばかり。いや、結構ありますね。ぎゅうぎゅうの座席、幕見の行列、大向こうの声、お弁当のにおいが一日も早く戻ることを祈っています。

 「義経のスマホ」がおもしろい

余談ですが、近ごろNHKで放送された「義経のスマホ」はみなさまご覧になりましたか?

「○○のスマホ」は、歴史上の人物がスマホを持っていたら?という設定のもと、全編スマホだけで作る時代劇という変わった趣向の短編ドラマシリーズで、スマホを操る手元だけを写しながら歴史上の人物の人生を辿るというものです。

 

今回は義経が主人公ということで、牛若丸のキッズケータイの段階から始まります。

兄頼朝からの「いいね」欲しさや承認欲求に踊らされ、壇ノ浦では梶原とメッセージ上でのいざこざがあったりと、義経という存在の悲しさが非常に現代的に描かれていて興味深かったです。

もちろん歌舞伎の義経像とは全く異なるのですが、いつの世も様々な解釈が可能な味わい深い人物なのだなあと感動を覚えました。

このすえひろも新しい推しに出会いますと「誰が義経で、誰が弁慶か…」とパワーバランスを考えてしまう気色の悪い癖があり、慎まねばと思っていたのですが、これほどの普遍性と魅力があればやむを得ません。

「義経のスマホ」は今ならまだNHKプラスで配信されていますし、「○○のスマホ」シリーズはちょこちょこ再放送があるようですので、ご興味をお持ちの方はぜひチェックなさってみてください!

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