歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【来たる9日】南座 坂東玉三郎 特別公演(8月) チケット一般発売!

来たる9日(土)は、京都の南座で8月に行われる坂東玉三郎 特別公演のチケット一般発売日です!

7月の特別舞踊公演に続いて、8月も玉三郎さんが南座の舞台に立たれます。しかも今回は玉三郎さんのお岩と愛之助さんの伊右衛門による「東海道四谷怪談」の上演とあって必見です!昨年9月に歌舞伎座で拝見した玉三郎さんのお岩さんは、芝居が終わった後しばらくガーンとなって動けなくなるほど重みがありました…。素晴らしかったので、感染状況は再び悪化してまいりましたが叶う方にはぜひにとおすすめしたいです。

7月に比べ公演期間は長いものの1日1回のみの上演ですので、チケットは早めのチェックをおすすめいたします!

公演の詳細

www.kabuki-bito.jp

一般発売日

2022年7月9日(土)10:00~

【チケットWeb松竹】

会期・上演時間

2022年8月2日(火)~28日(日)

14:00~

貸切:9日(火)、15日(月)、22日(月)

チケット料金

一等席 17,000円
二等席 9,000円
三等席 6,000円
特別席 18,000円

みどころ

今回の坂東玉三郎 特別公演は、有名なお岩さんの怪談「東海道四谷怪談」と、元禄時代のお花見のようすを描く「元禄花見踊」という狂言立てです。

 

東海道四谷怪談」は、大南北と呼ばれた名作者・四世鶴屋南北の傑作として知られる演目。実は忠臣蔵の要素が盛り込まれている複雑怪奇なストーリーです。

塩冶家浪人の民谷伊右衛門は、敵方にあたる家の娘との縁談話が持ち上がったため、現在の妻のお岩が邪魔になり、ひどい方法で心身を痛めつけた結果死に至らしめ、執念から亡霊と化したお岩に恨まれて云々…というものです。玉三郎さんのお岩さんがあらゆる方法で尊厳を踏みにじられていく悲しさ、そして怨念を募らせて人間から乖離していく凄みは必見です。

 

夏と言えば怪談なので「東海道四谷怪談」は打ってつけですが、今回上演されるのはヒュードロドロと音がしてお化けが飛び出してくるようなエンタメ性のある場面ではありませんで、お化けというよりもむしろ人間の恐ろしさをずっしりと思い知らされるようなものです。しかし今回は「元禄花見踊」が続きますので、重い怪談で心底ひんやりとしてしまっても、華やかな舞踊で元気を取り戻せることと思います!

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