本日30日は歌舞伎座で上演されていた八月納涼歌舞伎の千穐楽でしたね!おめでとうございます!
※写真は過去のものです
納涼歌舞伎の八月
今月は歌舞伎座に久しぶりに「納涼歌舞伎」が戻りましたね。販売座席数が増えたこともあり、客席が活気にあふれていて、とても楽しい芝居見物でした。2020年の8月、公演が再開した歌舞伎座の静まり返った空気が思い出され、とても感慨深く思いました。
歌舞伎座のような広い劇場では、見知らぬ人々と肩を寄せ合ってひしめき合うようにしている方が、私は楽しく感じます。これは人それぞれで、人が少ない方が見やすいという方もたくさんおいでのことと思いますが。ともあれ、歌舞伎座に活気が戻るのは本当に喜ばしい限りです。またひとつひとつ以前の姿へ戻っていくのが楽しみです。
今月は新型コロナウイルス感染の影響で公演中止や配役変更などが日々発表され、大変なひと月でしたね。夏休みということで、東京へ遠征なさる方も多かったと思われ、さぞやご不安であったこととお察しします。このような状況下で急遽代役をお勤めになった方々、幕を開けるために奔走された方々には頭が下がります。
先月の七月大歌舞伎は、新型コロナウイルス感染の影響で後半日程が全ての部で中止となり、千穐楽がありませんでした。歌舞伎ばかりではなく様々なジャンルで、急遽中止を余儀なくされる事態は今も続いています。ですので、素早く別のプランへ移行できる今月の歌舞伎座の対応にはとても希望を感じました。
これは役者さんや裏方の方々の日々の鍛錬あればこそで、長い歴史の成せる技なのだろうなと頼もしく感じます。「弥次喜多」の劇中で寿猿さんがおっしゃっていたように、歌舞伎界で現在ご活躍の方々の前には、血縁に関わらずそれぞれ偉大な先人たちが君臨しているのですよね。歌舞伎界の歴史を振り返れば近代も苦難の連続であったわけで、現代を生きる皆様もどうかこの苦難の時代を乗り越えてくださいますよう。観客の一人として熱く見守りたいと思います。