あす7日は、11月に浅草寺境内の平成中村座で上演される
平成中村座 十一月大歌舞伎のチケット一般発売日です!
平成中村座は浅草の浅草寺境内に江戸時代の芝居小屋・中村座を模した仮設劇場を建てて行われる公演。本拠地の浅草では実に2018年以来の開催であります。そしてなんと十月・十一月と二カ月連続の公演です。コロナ禍を経て、平成中村座の賑わいがまた体感できるのかと思うと幸せです。
十月・十一月と続けて公演があるので、リピートする方も多いのではないかと思います。まだあるとうかうかしますと売り切れてしまうかもしれません。どうぞお早めに参戦なさってください。
公演の詳細
一般発売日
10月7日(金)10:00~
会期・上演時間
2022年11月3日(木・祝)~27日(日)
第一部 11:00~
第二部 15:45~
チケット料金
お大尽席(2階特別席) 30,000円
松席 (1階平場席) 15,000円
竹席 (1、2階長椅子席) 14,500円
梅席 (2階長椅子席) 11,000円
桜席 (2階長椅子席) 9,500円
平成中村座は西洋式の劇場ではなく、江戸時代の芝居小屋を再現したつくりです。そのため座席区分も特殊ですのでお気をつけくださいませ。
一番お安い「桜席」は幕の内側に設けられた席で、側面から舞台を見下ろすような角度です。見づらさはありますが、役者さんによっては挨拶などをしてくださることもあり、特別感のあるお席です。
みどころ
平成の世に江戸時代の芝居小屋を再現したいという、十八代勘三郎さんの思いのもと生まれた一大プロジェクトである平成中村座。令和に入り、コロナ禍を経て、浅草の浅草寺に再び平成中村座が戻ってくるという感慨深い公演です。十月・十一月と二カ月連続の公演ですが、それぞれ狂言立てが変わります。
※写真は過去のものです
第一部は「寿曽我対面」「舞妓の花宴」「魚屋宗五郎」の三本立てです。
「寿曽我対面」は、曽我十郎・五郎の兄弟が、親の仇である工藤祐経との対面を果たすという名シーンを、様式的に見せる演目。歌舞伎と聞いて多くの方がイメージされる隈取姿の役者さんたちを見ることができます。
特に大河ドラマ「鎌倉殿の13人」をご覧になっている方にはぜひにとおすすめしたい演目です。鎌倉殿では我が家の坪倉さんが工藤祐経をコミカルに演じていましたが、この演目の工藤祐経はカッコいい役どころで、ギャップが楽しいのではないかと思います。今回は曽我五郎を福之助さん、十郎の歌之助さん、工藤祐経を橋之助さんがお勤めになります。
「魚屋宗五郎」は、妹を理不尽に殺された宗五郎という男が、しばらく絶っていた酒をあおり、暴れに暴れて云々…というお話。町人の暮らし向きや立場の悲しさ、いろいろな味わいのある名作です。
今回の宗五郎は勘九郎さんがお勤めになります。平成中村座は他の劇場よりも役者さんとの距離が近いですから、花道近くなどで拝見していますと、暴れる勘九郎さんの腕がこちらに当たってしまうのではないかと思うほどにスリリングです。であるからこそ、宗五郎の悲しみも胸に迫ります。このすえひろも大好きなお芝居で、ぜひにとおすすめしたいです。
第二部は「唐茄子屋」「乗合船恵方萬歳」の二本立てです。
「唐茄子屋」は宮藤官九郎さんの新作歌舞伎。おそらく、前進座の演目の題材にもなっている落語の唐茄子屋政談を基にした演目ではないかと思われます。宮藤官九郎さんの作、さらに「不思議国之若旦那」との題がついていますので、唐茄子屋をそのまま単純に歌舞伎化しただけの作品なはずがありません。いったいどんな演目なのか、このすえひろも非常に楽しみにしております!
「乗合船恵方萬歳」は、大工さんや芸者さんといった江戸でお馴染みの職業の人々が七福神のごとく船に乗る愉快な舞踊。お正月などのおめでたい舞台で上演されることの多い演目です。目にも楽しく晴れやかな結びとなりそうです。
現時点で平成中村座十月大歌舞伎が始まったばかりですので、十月のチケットの残り具合からは十一月の売れ方はまだ読めません。しかし恐らく、何度も繰り返してご覧になる方が増えてくるのではないかなと予想します。
特に二部に要注意です。「唐茄子屋」は、お好きな方はとことんお好きという中毒性のある芝居の予感がします。荒川良々さんがご出演というのも気になります。また今「鎌倉殿の13人」の名演で注目を集めている彌十郎さんが十月に引き続きご出演ということもあり、ぜひにとおすすめしたく思います。
チケットはなるべくお早めにチェックなさってみてください!