歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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歌舞伎座にいよいよ大向こうが…!

いよいよ襲名披露の十一月が近づいてまいりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

このすえひろはといえば、所用あり浅草へ買い物へ出かけまして、街のそこかしこに平成中村座と新春浅草歌舞伎のポスターを発見し、とてもうれしくなりました。新型コロナウイルスの流行以降、浅草の街の風景も少しずつ変わってしまったようですが、芝居のポスターが戻ってきただけでも彩りを感じます。芝居は灯ですね。この勢いで街が活気づくよう願うばかりです。

 

それはさておき!!本日は吉報がもたらされましたね!!!

10月31日(月)の十三代目市川團十郎白猿襲名記念 歌舞伎座特別公演より、大向こうが再開されるとのことです…!!!

\成田屋!/

大向こうについては様々な捉え方があることも存じておりますが、このすえひろは歌舞伎に欠かせない文化のひとつと考えており、今や遅しと心待ちにしておりましたので、ここではどうか吉報と表現させてください。

襲名披露で「成田屋!」の声が聞こえないのはあまりにもさびしいですから、このタイミングでの再開は本当にうれしい限りです…!!!

www.kabuki-bito.jp

 

歌舞伎美人に掲載のお知らせを拝見しますと、懐かしい幕見席の空間が活用されるようです。劇場指定の関係者のみとのことですから、精鋭の会員の方々のお声が聞けるようで楽しみです。歌舞伎座ではこれまでも厳格な感染対策がなされてきましたので安心ですね。

 

大向こうの声のない芝居見物は、何とも言えぬ寂しさがありました…。

大向こうの方々の声はあくまでも役者さんに向けてかけられた声援であって、客席の自分が寂しがるものでもなかろうとは思いましたが、なんだか不思議と舞台が遠く感じられたのですよね。

 

大向こうの声を介して舞台の上と客席が呼応することで、歌舞伎の劇場空間独特の一体感が生まれていたのだなと改めて実感しました。再びあの熱気を体感できると思うと本当にうれしいです。歌舞伎座へ出かける日を心待ちにしております。

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