歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【2022年11月 歌舞伎座で上演中!】やさしい外郎売 まとめ

ただいま歌舞伎座で上演中の

市川海老蔵改め
十三代目 市川團十郎白猿襲名披露
八代目 市川新之助初舞台
十一月吉例顔見世大歌舞伎

2020年5月に予定されていた襲名披露が、2年半の延期を経てようやく行われています。市川團十郎といえば江戸歌舞伎を代表する大名跡。新たな時代の到来を感じさせてくださる華々しい公演です。

昼の部で上演されている「外郎売」は、大注目の勸玄さんが八代目新之助の襲名披露としてお勤めになっている記念の演目です。この演目について、過去にお話したものがいくつかありますのでここにひとつまとめてみます。芝居見物やテレビ放送・配信の折など、何らかのお役に立てればうれしく思います。

 

思えばここにまとめるお話は、新之助さんが6歳の時にお勤めになって話題を呼んでいた際のものです!あの頃すでに立派な役者ぶりでしたが、ますます立派になられたようす、驚き入るばかりです。本当に将来が楽しみですね。同じ時代を生きられるよろこびを感じます。

歌舞伎十八番の内 外郎売とは

そもそも歌舞伎十八番の内 外郎売(ういろううり)とは、1718年(享保3年)のお正月に江戸は森田座で上演された「若緑勢曾我(わかみどりいきおいそが)」をルーツとする演目。小田原名物の「外郎」を売る風俗を描いたもので、売り文句を早口で述べる「言い立て」のセリフ術が眼目です。

成田屋とのゆかり

今回は成田屋の襲名披露の舞台ですので、まずはこの演目と成田屋とのゆかりと、「言い立て」消滅の危機を経て、家の芸になるまでの経緯を簡単にお話したものをご紹介いたします。

伝統芸能とひとくちに言っても、そのすべてが常に大切に守られてきたのではなく、存続の危機は様々な形で訪れているのですね。それでもなお今に受け継がれたものには、それだけの魅力があるのだろうと思います。

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ういろうとは何か

演目に出てくる「ういろう」とは一体何なのかということについてお話したのがこちらの回です。お馴染みの名古屋名物のお菓子ではなくて、小田原名物の品であります。

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商品PRとしての「外郎売」

この演目はそもそも、二代目團十郎による愛用商品コマーシャルのような意味合いを持っていました。我々がお茶の間でテレビを見るような、メディアとしての歌舞伎、エンタメとしての歌舞伎を想像させてくれるエピソードです。

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公演の詳細

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