いつになく寒い毎日ですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。
今日は心配なニュースがありましたね。菊五郎さんが脊柱管狭窄症の診断を受け、三月の歌舞伎座を休演なさるということです。痛みやしびれがとてもつらい病気だそうで、大変心配です。
今月国立劇場で拝見したときには颯爽としたごようすでカッコよかったですから、症状を抱えていらしたのかなあと思うとプロフェッショナルの姿勢に胸を打たれたまらなくなりました。どうかご無理のないようにと祈るばかりです。
それはさておき、あす29日(日)21: 00からNHKEテレにて放送される「古典芸能への招待」で、2022年9月歌舞伎座の舞台映像が放送されるそうです!
演目は「仮名手本忠臣蔵 祇園一力茶屋の場」「藤戸」の2本ということで、おそらく全編ではないのではないかと思われます。古典芸能への招待はNHKプラスでは配信されていなかったと記憶しておりますので何卒ご注意くださいませ。
「仮名手本忠臣蔵」は、数ある歌舞伎演目のなかでも屈指の名作です。放送される「祇園一力茶屋の場」は目に楽しい仕掛けのある演目ですので、歌舞伎にご興味をお持ちの方にはぜひにとおすすめいたします!
このブログでも、過去にあらすじを簡単にご紹介いたしました。予習復習等にお役立ていただければ幸いです。
そもそも仮名手本忠臣蔵とは
仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)とは、江戸時代の有名な討ち入り事件「赤穂浪士の討入」を題材とした人形浄瑠璃の演目です。三大狂言のひとつにも数えられています。
約270年前の初演から現在まで常に人気作であり続けているという異例のメガヒット作で、芝居小屋を助ける「芝居の独参湯(起死回生の妙薬)」との異名をとるほどです。
物語は全十一段に及ぶ長い長いものですが、そのうちの七段目にあたるのが「祇園一力茶屋の場」です。
大星由良之助(赤穂浪士でいう大石内蔵助)が遊興三昧の日々を送るようになってしまい、もはや敵討ちの意志はないなと思われたところ、実は虎視眈々とその時期を見定めていた…という、そんな状況の場面であります。
祇園一力茶屋の場 ざっくりとしたあらすじ
七段目「祇園一力茶屋の場」の内容について、ざっくりとお話したのがこちらの回です。
七段目以外のあらすじ
七段目以外の部分についても同様にざっくりとお話したものがありますので、もし前後の物語にご興味をお持ちでしたらご一読ください。特におかると夫・勘平の関係がわかりやすくなるのではないかと思います。