来たる9日(木)は京都・南座の三月公演
三月花形歌舞伎のチケット一般発売日です!
20~30代の若手花形のみなさまそろい踏みの華やかな春公演の季節が近づいています。今年は新春浅草歌舞伎も復活しましたし、若手花形の方々のご活躍の機会が格段に増え、劇場もいっそうにぎわうことと思います!
今回の三月花形歌舞伎は名作中の名作「仮名手本忠臣蔵」ですので必見です。昼夜同演目の配役替わりですから見比べるのも楽しみですね。チケットのチェックはお早めに!
公演の詳細
一般発売日
2月7日(木)10:00~
会期・上演時間
2023年3月4日(土)~26日(日)
午前の部 11:00~
午後の部 15:30~
休演:9日(木)、16日(木)
チケット料金
一等席 11,000円
二等席 6,000円
三等席 4,000円
特別席 12,000円
みどころ
三月花形歌舞伎は演目そのものは昼夜とも同じですが、配役が少しずつ変わりますのでチケット購入の際はご注意くださいませ。
今回の演目は「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」と「忠臣いろは絵姿」の二本立てです。どちらも赤穂浪士の討ち入り事件を題材としています。
赤穂浪士の討ち入り事件というのはざっくりといえばこのようなものです。
赤穂藩の浅野内匠頭が、江戸城の松の廊下で吉良上野介に切りつけたとして切腹。
翌年、大石内蔵助をはじめとする浅野内匠頭の家臣たちが敵討ちのため吉良邸に押し入り、吉良上野介を討ち果たす。
そんな赤穂浪士の討ち入り事件といえば、いわゆる忠臣蔵として時代劇ドラマなどでもお馴染みですが、なかでも代表的作品が約270年前に人形浄瑠璃で初演された「仮名手本忠臣蔵」です。全11段にも及ぶ長い物語で、松の廊下での刃傷事件の発端から、浪士たちの討ち入り成功までを描きます。
今回上演される「五段目・六段目」の場面は、塩冶判官(仮名手本忠臣蔵における浅野内匠頭)が刃傷事件を起こし切腹となった一大事の際、恋人のおかるとデートをしていて不在であった家臣の早野勘平という男が主人公です。
現代の感覚ですと上司の一大事よりプライベートを優先する人を責められないだろうというところなのですが、この時代の価値観では「忠義」こそが大事なので、勘平はこれをさむらいにあるまじき大変な大罪として背負っています。妻となったおかるも、身売りをしてなんとか勘平を助けようとしている…そんな状況から始まる悲劇的な場面です。
五段目・六段目は仮名手本忠臣蔵の中でも人気のある名場面として知られていて、色々な配役で見ることができます。また、今回お勤めの役者さんたちが今後数十年にわたり取り組まれていく演目でもありますから、見比べる楽しみが大きいかと思います。
特にAプロで早野勘平をお勤めになる壱太郎さんは普段女形の役者さんですから非常に貴重です!!今後壱太郎さんがおかるをお勤めになる時に、この経験が生かされていくのではないかなと想像します。今回の舞台をご覧になることでずっと楽しめる、そんな機会です。
また今回は冒頭に「解説 仮名手本忠臣蔵のいろは」というプログラムが用意されています。今回上演される仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目の前の部分にあたる大序~四段目からの内容を補足してくださるようです。こちらは役者さんがお勤めになるのか、映像なのかわかりませんが、初めての方も安心ですね!
南座は歌舞伎座などにくらべ座席数の少ない劇場ですので、早めのチェックをおすすめいたします!