うっかりしてしまいましたが、人形町の明治座で4月に上演される
壽祝桜四月大歌舞伎のチケット一般発売が始まっています!
明治座は創業150年もの歴史を持つ、東京で最も古い劇場です。整備されたきれいなビルなので新しそうに感じますけれども、実は歌舞伎座よりも歴史があります。歌舞伎をはじめ演劇界の激動期をまるごと支えてきた大劇場です。そんな明治座の150周年を祝っての公演ですから、客席がにぎにぎしく盛り上がることを祈っています。
4月は歌舞伎座も新開場10周年、明治座も150周年ということで、芝居の忙しいひと月になりそうですね。チケットの確保はお早めに!
公演の詳細
一般発売日
発売中
会期・上演時間
2023年4月8日(土)~25日(火)
昼の部 11:00~
夜の部 16:00~
休演:17日(月)
チケット料金
一等席(1階席、2階席正面) 15,000円
二等席(2階席左右) 7,500円
三等A席(3階席正面) 5,000円
三等B席(3階席左右) 3,000円
U25チケット(一等席) 9,800円
なんと25歳以下の方に向けた割引があるようです!約1万円はなかなか高額ではあると思いますが、せっかくの機会ですのでぜひにとおすすめいたします!
みどころ
今回の壽祝桜四月大歌舞伎は、梅玉さんを中心に、芝翫さん、又五郎さん、幸四郎さん、愛之助さん、孝太郎さんといった実力のある方々が集った公演です。
初めての方や近ごろ歌舞伎を見始めたばかりの方にも大変おすすめですので、各部のポイントを簡単にご紹介いたします。
昼の部は「義経千本桜 鳥居前」「大杯觴酒戦強者」「お祭り」という狂言立てです。
中でも「大杯觴酒戦強者」は、幕末期から明治時代にかけて活躍した名作者・河竹黙阿弥が、当時の大スターであった初代市川左團次のために書いたものです。ざっくりと申せば、お酒を大量に飲んだ結果大出世する…という夢のあるお話です。
初代左團次は明治時代のスターでありながら、明治座の太夫元、つまり興行主でもあった方なんですね。現在でいえば、松竹の社長さんが歌舞伎役者も兼ねている…というようなイメージでしょうか。芝居界の構造が現在とは違うからなのですが、すごいですよね。
まさに明治座150周年を象徴するような上演機会だと思います。今回は芝翫さんが主役の足軽原才助実は馬場三郎兵衛をお勤めになります。なかなか上演のない演目ですので、ぜひにとおすすめいたします!
夜の部は「通し狂言 絵本合法衢」。数年前に仁左衛門さんが歌舞伎座にて一世一代でお勤めになったことで、記憶に新しい演目です。
こちらもざっくりと申せば、二月の歌舞伎座で上演されていた「霊験亀山鉾」のように、とんでもない悪人がザバザバと人を殺したり平然と犯罪行為に走るお話です。
平穏な社会生活を送っている方であればなかなか共感しにくい悪人を、ゾッとするほど魅力的に見せるという役者さんの魅力と技が光る演目です。今回は幸四郎さんが主役の左枝大学之助・立場の太平次を、孝太郎さんが相手役のうんざりお松・弥十郎妻皐月をお勤めになります。
明治座のチケットですが、チケットweb松竹以外にも明治座のチケットサイト「席とりくん」での取り扱いがあります。席とりくんが意外と穴場でして、松竹のサイト上は残席が少なく選択肢が少ないという場合でも、席とりくんには残っているということが結構あるんですね。
このすえひろも以前、人気の若手俳優さんが今まさにテレビで告知をした演劇公演が、席とりくんを見たらポンと買えたというラッキーな経験をしました。ぜひ席とりくんも併せてチェックなさってみてくださいませ。