歌舞伎ちゃん 二段目

『歌舞伎のある日常を!』 歌舞伎バカ一代、芳川末廣です。歌舞伎学会会員・国際浮世絵学会会員。2013年6月より毎日ブログを更新しております。 「歌舞伎が大好き!」という方や「歌舞伎を見てみたい!」という方のお役に立てればうれしく思います。 mail@suehiroya-suehiro.com

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【2023年3月 南座で上演中】やさしい仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目 まとめ

ただいま京都の南座にて上演中の三月花形歌舞伎

歌舞伎興行では大体若い世代の方々の事を花形と呼ぶのですが、今回の南座は花形も花形、20~30代の役者さんが揃っています。一般的なエンターテインメントでは中心世代かもしれませんが、70~80代の役者さんが活躍している歌舞伎の世界では、大変な若手ということになります。出演者の皆様の今後数十年にわたるご活躍を想像しながら今の舞台を楽しむというのも、一つの味わい方かと思います。

今回は歌舞伎の名作「仮名手本忠臣蔵 五段目・六段目」が上演されるのですが、仮名手本忠臣蔵の全体をおさらいしておくと、より楽しめるのではないかなと思いました。過去にお話したものがございますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物や放送、配信などのお役に立てれば幸いです。

仮名手本忠臣蔵とは

仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)は、元禄年間に起こった赤穂浪士の討ち入り事件を題材とした演目。三大狂言のひとつに数えられる名作です。元は人形浄瑠璃で上演され、歌舞伎にも移されて、270年以上にわたり愛されている日本屈指のメガヒット作品でありますす。

全体のあらすじ

仮名手本忠臣蔵は全部で十一段あるたいへん長い物語です。今回はすべてを把握せずとも十分楽しめますが、仮名手本忠臣蔵は様々に派生している演目ですので把握しておくと何かと便利かと思います。オンライン配信「図夢歌舞伎」の上演の際にお話したものですので少し勝手が違いますが、何かのお役に立てれば幸いです。

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中村仲蔵の出世譚

今回、Aプロでは鷹之資さん、Bプロでは吉之丞さんがお勤めになる斧定九郎という役は、特別な役どころとして注目されるものです。「五十両…」という一言しかセリフがないにもかかわらずです。

これというのは、江戸時代の中村仲蔵という役者が工夫を凝らし、大出世を遂げたというエピソードがあるからなのですね。落語やドラマにもなっていますので、ご存知の方もおいでかと思います。

そんな中村仲蔵の半生を描いた松井今朝子さんの小説「仲蔵狂乱」についてご紹介したのがこちらの回です。江戸時代の役者たちの生きざまを垣間見ることで、現在の歌舞伎もより輝いて見えるように思います。このすえひろも大好きな小説です。ぜひにとおすすめいたします。

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中村仲蔵の斧定九郎

初代中村仲蔵の斧定九郎は、浮世絵にも残されています。パブリックドメイン作品の中に見つけた一枚をご紹介したのがこちらの回です。カッコいいですよ。

定九郎は本当にカッコいい役どころで、上演のたび配役を見るのが楽しみです。今月はこのすえひろも鷹之資さんの「五十両…」聞きたさに京都へ参じたく、うずうずしつつなんとか堪えているところです。

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公演の詳細

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