昨日2日から福岡は博多座にて六月博多座大歌舞伎の幕が開きました!おめでとうございます!
博多座開場二十五周年記念と冠されたおめでたい公演で、梅玉さんを中心に彌十郎さんや松也さん、尾上右近さんといったテレビでも人気の方々が勢ぞろいしている豪華な公演です。チケットは博多座オンラインチケットで現在も販売中ですので、ぜひにとおすすめいたします!
日本のホラーの傑作 東海道四谷怪談
昼夜ともに初めて歌舞伎をご覧になる方でも楽しめる演目が並んでいるのですが、今回初めて歌舞伎をご覧になる方に特におすすめなのは夜の部「通し狂言 東海道四谷怪談」です。
数々の日本のお化けの中でも有名な、いわゆる「お岩さん」が登場する怪談の名作。夏といえば怪談でひんやりという日本ならではのエンターテインメントのルーツの一つといえる人気作です。
四谷怪談というと顔がおどろになった女性が暗闇から登場して「うらめしや…」と言ってくる…というようなイメージがあるかと思いますが、お化けが恐ろしいというようなシンプルな内容ではありません。尊厳を奪い精神を追い詰める、生きた人間の恐ろしさを見せつけられ、肝まで冷えるような内容のお話です。どうぞ覚悟してご覧下さい。
今回はかわいそうなお岩さんを尾上右近さんが、お岩をいたぶる極悪の夫・民谷伊右衛門を松也さんがお勤めになります。かなりお若い配役でフレッシュですね!
今回は通し狂言で、序幕から大詰まで上演されます。中でも「蛇山庵室の場」は、大道具の仕掛けをふんだんに使ったもので、右近さんの身体能力の高さが存分に発揮されるのではないかと思います!
そういった意味でも若さと体力が溢れた今のタイミングでの上演は非常に貴重です。ぜひにとおすすめいたします。
話題は変わりますが、先日博多で行われた船乗り込みの様子がyoutubeで公開されていました!
船乗り込みというのは、江戸時代に江戸の歌舞伎役者たちが大坂公演のため道頓堀にやってきた際、パレード的に船で登場していたことからきた催しです。
浴衣を着こなした歌舞伎役者の方々が船上から手を振る様子というのはなんともさわやかであり、また色っぽくもあり、風情にあふれているなあと思います。
現在も道頓堀の大阪松竹座や博多座で、公演前に行われています。チャンスがあればぜひお出かけくださいませ。