あす7日(金)から、大阪松竹座の夏恒例の七月公演 関西・歌舞伎を愛する会 結成四十五周年記念 七月大歌舞伎のチケット一般発売が始まります!
関西・歌舞伎を愛する会とは、上方における歌舞伎の関心を高めて歌舞伎文化を復興することを目的としたボランティア団体で、毎年七月に大阪松竹座にて会の名前を冠した興行が行われています。
上方は歌舞伎発祥の地であり、豊かな文化が数多く生まれた土地でもあります。しかしながら結成当時の45年前、上方では歌舞伎興行がふるわず、大変厳しい状況に置かれていたのだそうです。
そんななか、熱いファンのみならず、行政や財界も力を合わせて文化復興へ動いたというのがこの団体の活動であります。素晴らしいですね。国立劇場の位置づけも危うい現状、半世紀前から続くこの気骨に胸が震えます。
今回は、仁左衛門さんや鴈治郎さんといった上方を代表する大名跡の方々が揃い、初代萬壽・六代目時蔵襲名披露、五代目梅枝初舞台の演目も上演され、いつもよりもいっそうにぎにぎしい公演になりそうです。
公演の詳細
一般発売日
2024年6月7日(金)10:00~
会期・上演時間
2024年7月3日(水)~26日(金)
昼の部11:00~
夜の部16:00~
休演:10日(水)、18日(木)
チケット料金
一等席 18,000円
二等席 9,000円
三等席 5,000円
みどころ
今回の関西・歌舞伎を愛する会 結成四十五周年記念 七月大歌舞伎は、なんといっても仁左衛門さんによる夜の部「義経千本桜 木の実・小金吾討死・すし屋」が目玉ではないかと思います。
三大狂言の一つに数えられる名作義経千本桜の名場面です。一言でいうと、壇ノ浦で滅びたはずの平家の武将・平維盛をかくまっているおすし屋さん一家の物語。維盛の首をめぐり、この家のドラ息子・いがみの権太と、父弥左衛門の間に起こる悲劇を描きます。
もともと義経千本桜 すし屋の主役・いがみの権太は、さっぱりとした江戸の型と人形浄瑠璃に近いエモーショナルな上方の型とで演出が異なるのですが、仁左衛門さんのいがみの権太は仁左衛門さん独自の型です。つまり、仁左衛門さんの上演でなければ見ることができない味わいがあります。
必ずすし屋の前の場面である木の実・小金吾討死も併せて上演され、細部にわたって練り上げられ、客席中のそこかしこからすすり泣きの聞こえるような舞台です。権太が本当に可愛くて、だからこそ悲しいんですね…。たまりません。
今回は仁左衛門さんのいがみの権太に萬壽さんの維盛、壱太郎さんのお里、梅花さんのお米、彌十郎さんの梶原景時、そして歌六さんの鮓屋弥左衛門という本当にいい配役ですので必見中の必見です。当代見られるすし屋の最高峰であろうと思います。
どちらの部も大変おすすめであり、またとない舞台に変わりありません。が、個人的には夜の部をおすすめいたします!迷っておいでの方には、心の底から是非にと申し上げたい次第です!