今月、歌舞伎座で上演されている六月大歌舞伎
今月は萬屋の方々のおめでたいづくしの公演です!五代目時蔵さんが初代中村萬壽を、四代目梅枝さんが六代目中村時蔵を襲名され、時蔵さんご子息の小川大晴さんが五代目中村梅枝を、獅童さんご子息の陽喜さん、夏幹さんが初舞台をお勤めになります。
昼の部で「妹背山婦女庭訓 三笠山御殿」は、六代目中村時蔵 襲名披露狂言。今月六代目を襲名された時蔵さんが女形の大役として知られるお三輪をお勤めになっています。「妹背山婦女庭訓」については、こちらのブログでも過去にお話したものがありますので、ここにひとつまとめてみます。芝居見物のお役に立つことができれば幸いです。
そもそも妹背山婦女庭訓とは
妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)は、1771(明和8)年の1月に大坂竹本座で人形浄瑠璃として上演された演目です。その夏の8月に歌舞伎として上演されました。物語全体は非常に長く壮大ですが、今月の「三笠山御殿」は酒屋の娘お三輪を中心とした後半エピソードの中の名場面です。
あらすじ
まずは三笠山御殿全体のあらすじを。舞台本編では省略されている前日譚を含めてお話しました。
お三輪の衣裳と小道具
お三輪が持っているキーアイテムである「苧環」と、衣装の色から分かることについてお話したのがこちらです。衣装の色については、他の演目を見る時にも役立つ情報化と思います。
お話のモチーフ 大化の改新と三輪山伝説
妹背山婦女庭訓のモチーフとなっている歴史上の出来事と伝説についてお話したのがこちらです。これらは舞台を見る分には直接役立つことはないかもしれない情報ですが、より楽しくなるかもしれません。